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いたわる飼育 長寿支える 札幌・円山動物園

 円山動物園(札幌市中央区)は、高齢の動物のストレスを軽減するなどして、長生きできる環境整備やケアに力を入れている。同園には国内最高齢のダイアナモンキー、カバなどをはじめ、高齢な動物が多いためだ。飼育係は獣舎で穏やかに過ごせるようにしたり、えさを工夫したりして、長寿につなげている。

 現在、同園で飼育されている国内最高齢の動物は、カバ、ダイアナモンキー、オオワシ、ゼニガタアザラシの計4種類。このうち、ダイアナモンキーのワシントン(雄、35歳)は、動物園などで飼育されている動物の情報が記載された「国際血統登録」で世界第3位の高齢記録を誇る。人間であれば推定で100歳近くにあたる。

 ダイアナモンキーは絶滅の恐れがある希少種。中型のオナガザル科で群れで生活する。ワシントンはこれまで他の3頭と一緒に同じ獣舎で生活していたが、今年8月に雄1頭が新たに来園したのを機に、以前からのパートナーのメスのはかた(20歳)との「隠居部屋」で過ごさせるようにした。

 えさは、高齢動物向けに野菜の種類を増やしており、キャベツや小松菜、サツマイモなど野菜中心で10種類以上。えさをとりやすいように獣舎の広い範囲にえさをまいているという。

 カバのドン(雄、48歳)は、母のバシャンが今年5月に54歳で死亡し、国内最高齢の称号を引き継いだ。人間であれば推定90歳近くにあたる。カバは基本的に日中を屋外で過ごすが、ドンは、真夏や真冬など外の天候が厳しい日や、ドンが外に出たがらない時は、外に出さないようにしている。円山動物園のカバ舎は無理に屋外に出さなくても、来園者が屋内で見学できるからだ。

 一方、同園では10月27日に、国内最高齢だったサーバルキャットのポッキー(雄、推定24歳)が慢性腎不全で死んだ。アフリカ南部のサバンナに生息するネコ科の動物で、人間でいうと推定で100歳を超える年齢だ。

 ポッキーは4年前から、ネコ科の高齢動物に多い慢性腎不全を患っていた。動物園は進行を少しでも遅らせようと、病気が見つかったころから飼料を、腎臓に配慮したペットフード中心に変えた。同園は、こうした配慮が長寿に一定の効果があったとみている。

 同園によると、動物園が希少種や大型哺乳類などの野生動物を入手することが難しくなっており、現在飼育する個体や、動物園で繁殖した動物を大切にする傾向が強まっているという。飼育展示課の山本秀明課長(49)は「今後も動物たちのストレスをなるべく減らし、長生きできる環境をつくっていきたい」と話す。(菊池真理子)

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