PR
PR

キーナンバー1/13人 LGBT乏しい議論 差別解消「アピールだけでは」

 性的少数者(LGBT)は、日本では「13人に1人」=キーナンバー=と推計されている(2015年電通調査)。札幌市など全国の自治体でLGBTカップルを公的に認証する制度が広がりつつあり、衆院選でも多くの党が公約にLGBTへの差別解消に向けた法整備などを盛り込んでいる。ただ具体的な政策についての論争は乏しい。当事者には、LGBTがメディアなどの注目を集めている中、「ブームに乗っただけ」との冷めた見方もある。

 札幌市中央区で8日、LGBTへの理解を訴える「レインボーマーチ」が4年ぶりに開かれた。当事者ら450人が行進した。ひときわ目を引いたのは「ドラァグクイーン」と呼ばれる派手な女装姿で手を振る札幌市北区の飲食店従業員奥田真理(まこと)さん(26)だった。

■「存在認めて」

 奥田さんは長年、ゲイであることを周囲に打ち明けられなかった。だが昨年、LGBTカップルを公的認証する「パートナーシップ宣誓制度」制定を札幌市に求める市民団体の活動に加わり、「どんな性のあり方であっても、すべての人が自分らしく生きる権利がある」と、意識が変わった。

 札幌市は今年6月に同制度を導入。奥田さんは早速、2年前から付き合う男性(24)と宣誓を行った。同性婚は日本では法的に認められておらず、この宣誓に法的な効力はないが「見える形での絆ができてうれしかった」と振り返る。

 東京都渋谷区が2年前に宣誓制度を導入したことをきっかけに、LGBTはメディアで頻繁に取り上げられるようになり、社会的な認知は広がりつつある。だが奥田さんは「偏見や差別は根深い」と言う。

 日本の法律や制度はLGBTカップルの存在を前提としておらず、パートナーは財産を共有したり、遺産相続したりする権利を与えられていない。学校や職場などで、笑いや嫌悪の対象にされることもある。奥田さんは「法的にも存在を認めてほしい」と訴える。

残り:830文字/全文:1619文字
全文はログインまたはお申し込みするとお読みいただけます。
どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
ページの先頭へ戻る