PR
PR

オスプレイ 危険の放置は許されぬ

[PR]

 沖縄県の米軍普天間飛行場に所属する新型輸送機オスプレイが昨年12月、名護市沿岸部で不時着し大破した事故について、米政府が最終報告書をまとめた。

 事故原因は夜間に空中給油訓練を行っていたパイロットの操縦ミスだったと結論付けたが、簡単には納得できない。

 2015年にも日本国外で給油ホースに接触する同様の事故が起きていたことが今回、判明した。

 普天間所属のオスプレイは先月、オーストラリア沖で3人が死亡する墜落事故を起こしたほか、大分空港に緊急着陸しエンジンを交換するトラブルもあった。

 これだけ事故やトラブルが続けば、ヘリコプターと固定翼機の機能を併せ持つ特殊な機体に構造的欠陥があると考えざるを得ない。

 危険な軍用機の運用を認めては取り返しのつかない惨事につながりかねない。オスプレイの即時国外撤去を米政府に求める。

 最終報告書によると名護の事故は、空中給油機の給油ホースに接続を試みたパイロットがエンジン出力を上げすぎ、右のプロペラが給油ホースに接触した。

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は「パイロットの責任にして、機体の構造的な欠陥は言わないようにしているのではないか」と批判した。

 もっともな発言だ。そもそも防衛省は1月に空中給油再開を容認した際、「このような接触の発生は初めて」と説明していた。15年の事故については8月ごろ米側から連絡があったという。

 同じ事故が続いたのなら機体の構造的要因を疑うのは当然だ。

 事故の際は日米地位協定の壁に阻まれ、日本側は捜査できなかった。ならばなおさらのこと、政府は米側にもっと突っ込んだ調査と説明を求めるのが筋だろう。

 沖縄県は今回の経緯も踏まえ、米軍施設外での事件、事故のときは日本の捜査権行使を認めるよう独自の地位協定見直し案を日米両政府に提出した。政府は見直しへ向け米側と協議に入るべきだ。

 大分に緊急着陸したオスプレイは前日に山口県の米軍岩国基地で白煙を上げていた。にもかかわらず運航を続けた米軍の安全に対する姿勢が厳しく問われよう。

 道内でも先月、わが物顔で上空を飛び回った姿は記憶に新しい。

 小野寺五典防衛相は最終報告書を踏まえ「沖縄を含め不安の声があるのは事実。安全な運航を心掛けてほしい」と述べた。肝心の安全が保証されていないのだから、米側に撤去を求めるべきである。

どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
道新おためし読みアンケート
ページの先頭へ戻る