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教員の過重労働 やはり増員が不可欠だ
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 道教委の2016年度勤務実態調査で、中学校は47%、小学校は23%の教員が、「過労死ライン」に相当する週60時間以上の勤務をしていたことが分かった。

 全国平均を約10ポイント下回っているとはいえ、深刻な事態である。

 教員の過重労働が問題となって久しい。道教委は前回調査の08年度から時短対策を進めてきたが、なかなか追いつかない。

 新学習指導要領の実施を前に、負担軽減策として外部人材活用の論議が先行しているが、抜本的な解決にはつながるまい。

 学校に余裕が戻らない限り、教育の質の向上は望めない。国は小手先の対策でなく、教員の増員に正面から取り組むべきだ。

 道教委の調査によると、小中高校と特別支援学校の一般教諭の平日の勤務時間は10時間6分で、08年度調査より27分短縮された。

 事務作業の効率化といった改善策の成果も出ているが、それでは対応できない問題もある。

 平日は、小中学校とも、授業補助や授業外の学習指導、授業準備などが全国を上回った。

 学力向上のため、複数で指導するチームティーチングや少人数指導、放課後学習が広がる一方で、授業準備を勤務時間外に回さざるを得ないのが実態だ。要は、決定的に人が不足している。

 土日も、中学校で勤務時間が1・5倍に増えた。主に部活動指導で1日2時間20分に上る。

 静岡市教委は、活動日の上限を週4日とする案を示した。道内でも踏み込んだ議論をするべきだ。

 20年度から順次実施される新指導要領には、小学校の英語教育の拡大、道徳の教科化などが盛られ、負担増は避けられない。

 文部科学省は、教員の負担軽減策として、事務作業を代行するスタッフや部活動指導員など、外部人材の活用を支援する考えだ。

 併せて、給食費の徴収を自治体が肩代わりすることも促す。

 だが、いじめや貧困など、学校が直面する課題は多様化しており、今以上に丁寧な指導が求められる。業務の委託や効率化の限界にも留意する必要がある。

 財務省は相変わらず少子化を理由に、教員の定数削減をかたくなに進めようとしている。

 団塊世代の退職で若手が増え、足腰が弱まった現場の実情を無視したやり方と言わざるを得ない。

 文科省は来年度、3千人の自然減を踏まえて3800人の増員を求める。全国で実質800人の増員では到底足りない。

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