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スルメイカ北上に異変 海流・水温の変動影響?

 夏から秋に本格化する道内のスルメイカ漁に異変が起きている。イカは日本海、太平洋をそれぞれ北上するが、日本海では例年より1、2カ月早く稚内沖に入り、稚内市内は19年ぶりの豊漁に沸く。対照的に、太平洋では本来盛漁期の道東沖でまだ群れが見えず、函館沖にとどまっているもよう。専門家は、海流の動きや夏に乱高下した海水温、地球温暖化などがイカの北上ペースを乱したとみている。

 稚内港では7月以降、函館市や根室管内羅臼町、遠くは長崎県、鳥取県などの船が連日イカを水揚げしている。多い日で約70隻に上る。毎年太平洋側で操業していた青森県の龍徳丸の久保田俊一船長(60)もイカの群れを追い、「数十年ぶりに稚内に来た」と話す。

 例年、日本海の夏場の主漁場は檜山沖で、稚内沖で本格化するのは秋口以降。だが稚内漁協によると、今年7、8月の水揚げ量は前年同期を4割上回る1604トンで「ここ10年はなかった」(木村直治専務理事)量に達した。道の統計によると、同時期で1998年以来の豊漁。市は今夏、船の燃料代や乗組員の飲食などで2億3900万円の経済効果が出たと試算する。

 一方、太平洋側は、この時期に北上するはずの道東沖で「群れが全く見当たらない」(釧路管内いか釣漁業協議会)状況だ。半面、函館市の水揚げは8月下旬から急増し、同月の市水産物地方卸売市場の生鮮イカの取扱量は394トン。近年の低迷から脱し切れてはいないが、記録的不漁だった前年同月の2倍を超えた。(稚内支局 岩崎志帆、経済部 五十地隆造)

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