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道警の不祥事 いつまで繰り返すのか

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 違法と認識しつつ大麻とみられる薬物を譲り受けたとして逮捕された函館西署の署員が、捜査情報を漏らした容疑できのう再逮捕された。

 薬物の購入先とされる知人の男に、捜査車両に関する情報を漏えいした疑いが持たれている。

 犯罪を取り締まる警察官が違法薬物に手を出していたこと自体許されないが、さらに職務に反する罪を重ねた。容疑が事実なら職業倫理の軽視も甚だしい。

 加えて看過できないのは、道警の不祥事が一向になくならないことである。

 今度こそ不退転の決意で再発防止に取り組まなければ、信頼回復など望むべくもない。道警はそれを強く自覚すべきだ。

 今年発覚した不祥事では、ホームセンターで日用品を万引したとして、美深署の副署長が現行犯逮捕された事件が記憶に新しい。

 札幌市内で起きた殺人事件を巡っては、署員が被害者の居室から押収した証拠品を紛失するという失態も明らかになった。

 道警は問題が起こるたびに組織改革や再発防止を約束してきた。その結果がこれでは、「不祥事根絶」は掛け声倒れに終わったと批判されても仕方あるまい。

 暴力団構成員や覚醒剤密売の仲介者への情報漏えいも2015、16年と立て続けに発生している。

 今回の事件では知人の男との関係や薬物購入の経緯は捜査中だが、通常、銃器や薬物事件絡みの不祥事でたびたび問題になるのは捜査協力者らとの癒着である。

 犯罪の摘発に努めるのは当然だが、一方で、捜査には踏み越えてはならない一線があることを忘れてはならない。

 警察官には、市民の安全や安心を守るため、逮捕権をはじめとするさまざまな権限が与えられており、それだけに、高い職業意識が求められる。

 若手に対する基本的な指導や教育を見直すのと併せて、ベテランにも慣れや気の緩みといった「落とし穴」がないか、検証する必要がある。キャリアに応じたきめ細かな対策を講じてもらいたい。

 道警の多くの警察官は問題を真摯(しんし)に受け止めて誠実に職務に向き合っているとしても、不祥事が後を絶たない現実に接すると、組織の自浄能力に対して疑問を抱かざるを得ない。

 強い権限を持つ第三者委員会を設置して原因究明や対策の検討を委ねる。こうした対応も、道警は考える時期ではないか。

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