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O157 感染防止対策の徹底を
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 道内で今年増えている腸管出血性大腸菌O157に抜かりなく備えたい。

 札幌市内にある高齢者向けの病院とグループホームで集団感染が発生し、7~8月の約1カ月間で80~90代の5人が死亡した。

 札幌市保健所によると、市内の病院でO157による複数の死者が出たのは初めてだ。

 両施設とも最初の感染者が出た後の初期対応に問題があり、異例の事態を招いたとみられる。

 O157は少量の菌で感染するため、抵抗力の弱い高齢者や乳幼児は、特段の注意が必要だ。

 他の施設や一般家庭も、新たな感染者を出さぬよう、予防対策を徹底しなければならない。

 西区の発寒中央病院では、入院中の高齢者12人が感染し、そのうち3人が感染で持病が悪化するなどして亡くなった。

 患者のおむつ交換時の消毒が不十分だった上、職員が同じエプロンを着用して複数の患者の排せつ物処理などを行い、感染拡大につながったようだ。

 病院は、おむつ交換を感染防止対策のマニュアルで明確に定めていなかった。現在、マニュアルを見直し、実効性を確かめるテストをしているという。

 再発は許されない。さらに不備はないか、課題を徹底的に洗い出し、万全を期してほしい。

 認知症高齢者が入所するグループホームでは、感染者7人中2人が亡くなった。

 最初の感染者が、O157が疑われる下痢や血便が出た後も、他の利用者と同じトイレを使っていた。共用を避けていれば防げた可能性もあった。

 他の福祉施設や学校なども、常日頃から対応マニュアルを準備しておき、漏れがないか点検を重ねるべきだ。

 今年、O157の感染者数は増加傾向にあり、道内は160人(8月27日現在)で、前年同期の倍以上だ。紋別保健所管内では30代男性が亡くなった。

 道外では埼玉、群馬両県で、系列総菜店のポテトサラダを食べた15人が感染した。

 食品メーカーや飲食店は、あらためて衛生管理に細心の注意を払う必要がある。

 厚生労働省は「(菌を)つけない、増やさない、やっつける」をホームページに掲げ、手洗いの励行、適温での食材の保存、肉や魚の十分な加熱を求めている。

 家庭では、こうした情報も活用し、予防に努めてもらいたい。

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