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民進党の新体制 内紛収めて足場固めを
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 民進党の前原誠司代表率いる新たな執行部の顔ぶれが決まった。

 要となる幹事長には大島敦・元総務副大臣を起用した。衆院議員6期の経験を重しとして、党の結束を図る狙いなのだろう。

 情けないのは人事自体よりも、前原氏がいったん固めた山尾志桜里元政調会長の幹事長起用が、党内の異論で覆されたごたごたに注目が集まってしまった点である。

 民進党は先の東京都議選での惨敗以降、離党者が相次ぎ、解党の危機とまでささやかれる。その立て直しの体制づくりで、逆に足並みの乱れを印象づけてしまった。

 政治課題が山積する中、内紛に精力を費やしている時ではない。視線を国民に向け、野党第1党としての責務を果たしてほしい。

 前原氏はきのうの両院議員総会で「人事のことでご心配をおかけしている」と謝罪した上で、大島氏の幹事長起用に理解を求めた。

 大島氏は代表選で前原陣営の選対本部長を務め、当初から幹事長候補として名前が挙がっていた。

 だが蓮舫前代表が野田佳彦前首相を幹事長に据えて「身内人事」と批判を浴びた経緯から、代表代行にとどめる方向となっていた。

 一方、保育園の待機児童問題を国会で取り上げて注目を集めた山尾氏は、その清新さが次期衆院選の「顔」として期待されていた。

 それが土壇場でひっくり返ったのは山尾氏の経験不足に加え、昨年、自らの政党支部のガソリン代の支出が不明朗と問題視されるなど、弱点を抱えていることを党内から指摘されたためだという。

 ひとたび選挙で選出した以上、代表の意向を尊重するのが筋だ。その意識が浸透していないとすれば、党の結束はおぼつかない。

 加えて、人事が流動的なうちから内情を取り沙汰され、撤回に追い込まれた事態に「脇の甘さ」がのぞいた。内紛がさらなる不和を招く悪循環に陥ってはなるまい。

 役員人事ではこのほか、代表選で前原氏に敗れた枝野幸男元官房長官を代表代行、枝野陣営の選対本部長だった長妻昭元厚生労働相を選対委員長に起用した。

 離党した細野豪志元環境相のグループや旧維新の党からも役員を起用し、挙党態勢を目指す。

 ただ先の代表選では8人もの国会議員が無効票を投じており、今後の離党の前兆とも指摘される。人事を巡る内紛が尾を引けば、その懸念が現実になりかねない。

 党内の不協和音を早急に鎮め、足場を固められるのか。前原氏の指導力が早くも問われている。

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