PR
PR

JR研修センター 事故の教訓伝えられるか 焼けただれた車両、利用者の苦言も展示

 JR北海道が報道陣に4日初めて公開した新しい社員研修センターは、2011年に石勝線で脱線炎上した特急車両の実物を使って当時の状況を再現するなど、信頼を失墜させた事故や不祥事の「記憶を風化させない」(JR北海道)ことに重きを置いた。現場で若手をじかに指導できる中堅社員が極端に少ない中、いかに教訓を伝えていくか。総額86億円をかけた大事業だけに、専門家は「箱物で満足せず、効果を検証して中身を向上させ続ける必要がある」と指摘している。

 「私たちは、これまでの教訓を生かせているでしょうか」。同センターに新設された同社初の安全教育の専門施設「安全研修館」での研修は、こう問いかける映像教材とともに始まる。

 社員は1日かけて、11年以降に相次いだ事故や不祥事についての展示を見て回る。同年の石勝線事故の展示場所では、焼けて鉄骨のみの車両内部や、高さや幅を再現したトンネル内を歩き、乗客の思いを感じ取れるようにした。

 事故車両の乗務員のインタビュー映像が流れるモニターや、安全を軽視した社内風土を伝えるパネルも設けた。利用者から寄せられた「(JRは)北海道の恥です」「お粗末すぎて笑っちゃう」などの声もパネルで展示した。

 内容を考案した一人の前田隆・JR安全推進部副課長(50)は「いたたまれない様子になる社員もいる」と明かす。これまでに「自分たちの起こした事故がどれほど迷惑をかけたか、あらためて気付かされた」などの感想があったという。

残り:740文字/全文:1356文字
全文はログインまたはお申し込みするとお読みいただけます。
どうしん電子版のご案内
北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
道新おためし読みアンケート
ページの先頭へ戻る