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肉厚でうまみ強い「三年真昆布」 函館の野村さん、独自の養殖法確立

 高級コンブの産地として知られる函館市尾札部町の漁師野村貢さん(74)は国内で唯一、通常の2倍の足かけ3年かけてコンブを育てている。「三年真昆布」と名付けたコンブは肉厚でうまみが強く、国内各地の料理人から「希少な天然物に匹敵するほどの品質」と評価が高い。近年、野村さんは自身の技術を若手に教え始めている。

 「今年もいいコンブだ」。8月上旬の早朝、海からコンブを引き上げた野村さんの表情がほころんだ。黒々と輝き長さ4メートルほど。海の中で2年間過ごし、栄養をたっぷり吸収したコンブは手に取るとずっしり重く、クジラの皮膚のように硬い。厚さは約4~6ミリで、通常の倍ほどある。

 養殖コンブには、10月ごろに養殖ロープに種付けして翌夏に収穫する「促成養殖コンブ」と、2月ごろに種付けして翌夏に引き上げる「2年養殖コンブ」の2種類。コンブの生産量日本一を誇る函館市では、促成養殖が8割以上を占める。

 「三年真昆布」はそのどちらでもなく、秋に種付けし、二冬越して夏に収穫する。ポイントは、種付けした翌春に根元を30~60センチほど残して1回刈ること。コンブが長くなりすぎてしけなどで流されるリスクを抑えるためだ。30年ほど前から残す長さや刈り取る時期を試行錯誤し、10年かけて手法を確立し、1996年に特許を取得した。個々の育ち具合によって微調整が必要なため、「長年の経験と勘」が頼りという。

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