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北方墓参、増す負担 平均年齢82歳、思い切実

 北方領土の元島民らが7年ぶりに国後島太平洋側のラシコマンベツ、植内(うえんない)、植沖(うえおき)の地を踏んだ7~10日の北方領土墓参。団員46人は久しぶりに先祖らに祈りをささげたが、上陸地点が限られ墓地まで数キロ歩く必要があるなど、平均年齢82歳を超えた元島民にとって負担は年々増している。昨年12月の日ロ首脳会談で確認した墓参の負担軽減もまだ成果は見えず、元島民からは人道的配慮を求める声が強まっている。

 8日午前、国後島ラシコマンベツの砂浜に小型艇が乗り上げた。墓地がある丘までは約2キロ。舗装された道路はなく、団員は長靴姿で黙々と波打ち際を歩いた。息子に手を引かれる人、つえを頼りにする人…。風がなく日陰もない道で、体力が奪われる。

 「あー、こわい(疲れた)」。40分歩いて墓標が立つ丘に到着すると、団員最高齢の92歳、作田喜代志さん=十勝管内音更町=が、血の気が引いたような顔でへたり込んだ。同行の医師が支えても立てない。3時間半の滞在を終えると、数人が足の張り、めまいを訴え、2カ所目に訪れた植内は5人が上陸を断念した。

 北方四島にある日本人墓地52カ所のうち多くは近くに桟橋がなく、チャーター船から小型艇に乗り換えて砂浜に上陸する。岩場には着岸できず、墓地まで数キロ歩くことは珍しくない。高い波や強風では小型艇を操舵(そうだ)できないため、今回の訪問地も2014、15の両年は上陸を断念している。

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