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伝統的な石垣建築工法を実体験 弘前城本丸

 約100年ぶりに弘前城の石垣大改修が行われている青森県弘前市の弘前公園本丸で11日、石垣の構造や工法などを知ることができる体験イベント(同市主催)が始まった。多くの親子連れなどが石垣建築で使われた伝統的な工法に取り組み、機械の力を使うことなく築き上げた先人の知恵に思いをはせた。

 「石吊(つ)り・石積み体験」では、木製の人力ウインチ「神楽桟(かぐらさん)」などを使用。石垣普請と記された半纏(はんてん)をまとった参加者は12人前後で1グループとなり、石垣解体施工業者らの指導を受けながら、力を合わせて神楽桟を回し、重さ約6キロの石の模型を吊り上げた。

 石模型は土台に見立てた大型模型に運び、「築(つき)石」「介石」「裏込(うらごめ)石」などの用途別に実際の石垣建築の順番通り積み上げた。

 弘大付属小5年の楠美江平君は「神楽桟で吊るときは軽く感じたけど手で積み上げるときは重かった。夏休みの良い思い出になった」。作業に加わった葛西憲之市長は「参加者が呼吸を合わせなければできない作業。先人たちの遺産である文化財が、どんな創意工夫の下で造られて今に至るかを感じられる」と語った。

 このほか、地面に敷いた複数の丸太上に約2.5トンの石を載せ、人力で引っ張る「石曳(ひ)き体験」、石垣表面に組まれた足場を歩く「回廊体験」も行われた。

 体験イベントは12日も行われる。石吊り・石積み、石曳き、回廊体験は事前申込者のみ参加できるが、午前11時、午後2時からの「石垣解体発掘現場説明会」は自由に参加可能。

 また本丸北東側にオープンした「石垣普請番屋」では天守台からの出土物などを展示。天守前では全国に例がないイカ型の隅石・通称「いかすみ石」を冬まで公開する。

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