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核ごみ研究いつまで続く 進まぬ処分地選定

 【幌延】宗谷管内幌延町の日本原子力研究開発機構(JAEA)幌延深地層研究センターで行う高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の地層処分技術の研究。「20年程度」の約束で2001年に始まったが、延長される公算が大きくなっている。研究と同時並行のはずだった処分地選定が進まず、研究だけ先に終われない事情がある。国は7月下旬、処分の適地を示す「科学的特性マップ」を公表し選定に一歩踏み出したが、先に走りだした研究とのギャップは埋まりそうにない。

 原子力規制委員会の伴信彦委員は9日、規制委として初めて幌延を視察した。地下350メートルの坑道で模擬廃棄物の埋設試験を見た後、「(地下の)実環境でないとできない試験」とし「(地層処分を行うまでに)必要なデータを集めておかなければならない」と研究の意義を強調した。

 ただ00年に地層処分に関する法律を施行後、研究と「車の両輪」(経済産業省幹部)で進めるはずだった原子力発電環境整備機構(NUMO)による処分地選定作業は全く進んでいない。国は11年春に複数自治体に候補地になるよう申し入れる準備をしていたが同年3月、東京電力福島第1原発事故で頓挫。原子力政策への視線も厳しくなった。

 その結果、02年にNUMOが候補地募集を始めてから今年のマップ提示まで15年の空白が生まれた。候補地の地質に合わせ実験するには、候補地絞り込みが進むまで研究を続ける必要があるという見方が強い。同センターの山口義文所長も9日、「もどかしさはある」と率直に話した。

 JAEAもこれまで、地元住民向け説明会などで研究期間延長を示唆する発言を繰り返し、14年には当時の理事が幌延町議との懇談で、坑道埋め戻しは「もったいない」と発言した。現在は「19年度末までに終了時期を示す」とするが、幌延での研究が20年となる20年度末まで1年しかない。あるJAEA関係者は、坑道埋め戻しには4、5年かかるとの見方も示した。

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