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7空港民営化 全道を支える仕組みに

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 全道の空港機能を充実させる。その基本姿勢を揺るぎないものにしたい。

 新千歳など道内7空港の運営を民間委託する空港民営化を巡り、管理者の国と道、旭川、帯広の両市は基本スキーム案をまとめた。

 3年後に実施される民営化は期間を30年とし、運営を担う特定目的会社(SPC)には、滑走路やターミナルビルを7空港一体で運営するよう求めている。

 国は、訪日客増加など観光振興を民営化の目標に掲げているが、大切なのは数字だけではない。

 新千歳に集中している観光客を地方空港に振り向けながら、生活路線も維持・拡充し、地域振興を図ってこそ、恩恵は広がる。

 地域の意向を確実に反映できる選定条件を定めるべきだ。

 スキーム案に対する民間の意向調査などを経て実施方針を固め、SPCの選定は2年後に行う。

 注目されるのは、広域観光の振興、道内航空網の充実強化、地域との共生について、SPCに提案を求めている点だ。

 このうち航空網の充実は、7空港以外の離島も含む道内全13空港を対象としている。

 格安航空会社(LCC)の誘致や新千歳と各地方を結ぶ路線拡充などを通し、観光を底上げする。同時に生活路線の利用も増える。こうした相乗効果を期待できる仕組みを追求する必要がある。

 気がかりなのは、黒字の新千歳以外の赤字6空港の経営だ。

 道管理の女満別空港、市管理の旭川、帯広の両空港について、道と両市は滑走路の管理など、一部を公費で負担する「混合型」を検討する方針を明らかにした。

 一体運営による経営改善効果は期待できるものの、完全な民間任せには不安も残る。それだけに、公費拠出の考え方は理解できる。

 一方、新千歳、稚内、函館、釧路の4空港を管理する国は、原則、全経費をSPCに負担させる構えだ。新千歳の黒字で他空港の赤字を相殺できるとの算段らしい。

 とはいえ、災害時の対応をはじめ国費投入が必要な場面もあろう。国の経費削減ありきのような民営化にしてはならない。

 SPCに対する自治体の出資を巡っては、国は原則認めない方向だが、道は留保している。道には、道内空港全体の底上げには自治体の意見を反映する仕組みが必要―との考えがあるからだ。

 SPCと各地域の協力関係は不可欠だ。最善の方法を目指し、さらに検討を重ねてほしい。

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