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軍事と政治

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 北朝鮮をめぐる情勢が緊迫し、アメリカは軍事力行使の可能性も否定していない。この機会に日本にとっての戦争とは何を意味するか、考えなければならない。

 憲法9条を保ってきた戦後日本について、しばしば平和ボケという批判が行われてきた。しかし、平和ボケしてきたのは、防衛力増強や日米軍事協力に熱心な保守派を含む日本人全体だったのではないか。この点を鋭く突いたのは、政治学者、松下圭一が1981年に書いた「都市型社会と防衛論争」(現在は『戦後政治の歴史と思想』ちくま学芸文庫に収録)という論文であった。20世紀の世界大戦、ヴェトナム戦争などの第2次世界大戦後の地域戦争はすべて農村型社会を舞台にしていた。軍事専門家はこの経験を引きずっており、人口、生産力、経済活動が大都市に密集した都市型社会における戦争の現実的なシナリオについては誰も考えてこなかったと松下は指摘した。そして、日本について、「日本の工業が高度化すればするほど、東京圏が強大化すればするほど、都市型社会の問題が先鋭となる。都市型社会の過熟した日本は、戦争にたえられないモロイ構造になってきた」と述べる。

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