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卓上四季

ばっかり食べ(3月18日)

確か幼稚園のころだった。「ばっかり食べ」はだめですよ、と先生に教わった。お弁当のタコ・ソーセージばかり先に食べてはいけません、ほかのおかずやご飯、牛乳も順番に取り「三角食べ」をしましょう、と▼同じものだけで満腹になっては栄養バランスが悪い、そんな理由だった。今どきは「ばっかり」派が増え、昔ほどは強調されていないようだ。しかし、この国を挙げての「ばっかり食べ」が海外から疑問視されている▼マグロのことである。魚種が豊富な日本で、消費する魚介類の1割近くを占めている。家庭で骨を取る必要がなく、手がかからない。食べやすい。いつも同じ品が手に入る。こうした点が人気なのは、ファストフード、あるいはバナナに似た感覚だ▼大西洋クロマグロの取引禁止が現実味を帯びてきた。ワシントン条約で規制する国際的な議論が、佳境に入っている。大トロや中トロが多く取れる高級品種だ。店先では「本マグロ」と呼ばれる▼何カ月分かの在庫があるから、すぐに値上がりはしないという。それでも、いずれは高くなりそうだ。ぜいたく品が、ますます買いにくくなる。メバチなど赤身用の庶民派マグロにも、規制の動きがある▼世界でとれるマグロ類の3分の1は日本人の胃袋に収まるそうだ。このままでは禁止の動きがさらに広がるだろう。「ばっかり食べ」は、もう卒業シーズンである。

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