どうしんウェブ 北海道新聞

  • PR

  • PR

現代かわら版

Xマスツリーといえば暖色電球のはず… 青と白が新定番? (2009/12/22)

狸小路商店街にずらりと並ぶツリー。青と白の電飾がきらめく

ステラプレイスなどがJR札幌駅コンコースに設置した青と白を基調にしたクリスマスツリー

 数年前から、街を飾るクリスマスツリーに青白いイルミネーションが目立つようになった。クリスマスカラーといえば赤や緑、イルミネーションなら白熱電球の電球色が常識だったはず。いったいどうしたんだ。おしゃれには間違いないが、家庭用にするには冷たいイメージがある。果たして、単なる流行なのか。それとも、新たな定番なのか。(宇佐美裕次)

まだ商業施設中心 家庭では変わらず

 クリスマスムード一色の札幌市内。狸小路商店街(中央区)では、通りに沿って青や白に輝くツリーがずらりと並ぶ。市中心部のホテルや商業施設に置かれたツリーでも、青白の電飾が目立つ。

 ツリー自体が白い素材で電飾で青く輝くのが、商業施設「ステラプレイス」(中央区)。「従来の赤、緑とは違った新しいものを出そうと採用した。施設全体の洗練されたイメージにも合う」。販売促進担当の浅沼崇彦さん(41)が言う。白地に青の色合いは2003年の開業から続いているという。「ブルークリスマス」。もはや、そう呼ぶのがぴったりなほど、クリスマスの光景は様変わりした。

 「青という意外さのインパクトが強かった。新鮮さ、目新しさで広まった」。日本クリスマス工業会の中城達蔵会長(78)が言う。電飾の青や白は、発光ダイオード(LED)の光だ。04年ごろから大量生産で急速に普及が進み、電球に代わって使われ始めた。LEDは電球と違って発熱、消費電力が少ない利点がある。

 それでは、家庭用のクリスマスツリーはどうなっているのだろう。家庭に飾るツリーの電飾も今や、LEDが主流だ。もっとも「青より電球色に近いゴールドのLEDが人気ですね」と東急ハンズ札幌店販売担当の山下善之さん(35)。ツリーの色についても、「白いツリーは店舗に飾るなどの業務用の購入が中心」(山下さん)で、家庭で使う場合は昔ながらの緑色が圧倒的な人気だという。

 クリスマス工業会の中城会長が経営するメーカー「中城産業」(兵庫県姫路市)でも、白色ツリーの出荷数は全体のわずか1%。どうやら街で見掛けるほどには、青白いツリーは一般的ではないらしい。

 「家庭ではくつろげるようにぬくもりがある暖色系、外ではおしゃれで冬を感じさせる寒色系の青や白。こんな深層心理が働いて、ツリーの飾りつけを使い分けているのかもしれません」。札幌のカラーコーディネーター半田三千代さん(53)の指摘だ。

 そもそも、クリスマスツリーは15世紀のドイツで飾られていたという記録が最も古い。モミの木などの針葉樹が使われ、常緑が生命力の象徴とされたのだという。

 では、本場のドイツではどうなのだろう。札幌の大通公園で開催中のミュンヘン・クリスマス市で、市民ボランティアに参加しているドイツ人のビアンカ・フュルストさん(43)は「ドイツでは、青や白色の電飾はお店に飾るツリーにはありますが、家庭ではキャンドルのような暖かみのある色が普通です」。やっぱりそうか。

 LEDは青色が開発されたことで、光の三原色(赤・緑・青)がそろい、どんな色でも作れるようになった。クリスマス用の電飾も、ピンクやオレンジなど多彩な色が登場し始めている。「青や白は関東で人気。関西では電球色のLEDが目立ちます。結局、依頼者の好きずきです」。業者らでつくる日本イルミネーション協会の入江護さん(50)が言う。

 ひょっとすると、何年か後には、またクリスマスの彩りが変わっているかもしれない。

現代かわら版 コンテンツ一覧

このページの先頭へ