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観光企画特集=「北のお遍路」って、なに?

(1)広大な北の大地。スケールは四国お遍路の倍以上

二十三番札所で「北海道八十八ヶ所霊場会」事務局も兼ねる眞弘寺副住職の阿部真秀さん

四国八十八カ所霊場を開いた弘法大師(空海)。書道家としても知られ、「三筆」といわれた一人である

札所すべてのご本尊が、運慶・快慶以来の慶派を継承する松本明慶師製作

全行程3000km
北海道の新たな観光スタイルにも


 かつて、本州から北海道に移住してきた開拓者の中には四国出身の人も数多くいた。開拓の重労働や厳しい気候の中、こうした人々の故郷「四国八十八カ所霊場」への巡礼願望は強く、道内に社寺や山などを含め数多くの「小霊場」が存在するのは、四国八十八カ所へと思いを馳せていたのだろう。

 北海道にはすでに、「北海道三十三観音」「北海道三十六不動尊」など、代表的な霊場があるが、今回の「北海道八十八ヶ所霊場」は全行程が3000キロ以上という四国の倍以上のスケールを誇る。この壮大な「北のお遍路」プランを実現するまでには約11年の月日を要した。「北海道八十八ヶ所霊場」の事務局で、二十三番札所でもある眞弘寺(当麻町)住職の阿部眞猛さんは「北海道全体を巡る霊場の実現は、長年求められていたにもかかわらず、あまりにもスケールが大きすぎてなかなか実現には至りませんでした。しかし、北海道がさまざまな意味で停滞している現在、北海道全域の活性化につながってほしいという願いが一つになったことで実現できたのではないでしょうか」と振り返る。


人生の第二ステージへのきっかけとして
定年退職後の団塊世代も注目


 そもそもお遍路といえば、「四国の八十八カ所霊場」巡拝のことを指す。約1200年前、弘法大師が人々の災難を除くために開いた霊場で、88カ所巡ることで煩悩(ぼんのう)が消えて願いがかなうと伝わっている。江戸時代初期には、僧侶(そうりょ)だけではなく民衆も巡礼するようになり、1687年には「四国遍路道指南」というガイドブックのようなものまで発行されるほどに広まった。

 現在の四国遍路への巡礼者は、年間15万人といわれている。最近では、定年退職を迎えている団塊世代の関心が高まっており、数多くの旅行会社がツアーを企画。お遍路といえば白装束で歩き続けるイメージが強いが、マイカーやレンタカーなどの車、団体バス、観光ハイヤー、自転車などの交通手段を利用した巡拝が増えている。また、1回ではなく数回に分けて巡るなど、参拝方法の選択肢が増えてきたのも人気が高まっている要因だといえる。

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