北海道米 土・森・海
高級道産米「ふっくりんこ」「おぼろづき」 首都圏にじわり浸透 「きらら」と併売/今秋、新品種も (2009/02/27)
食味の良さが特長の高級道産米「ふっくりんこ」と「おぼろづき」の道外販売が一月から始まり、首都圏の大手スーパーには複数の道産米を並べるコーナーもお目見えした。これまで「安さが売り」だった道外での道産米販売戦略は、「きらら397」など値ごろ感のある従来品種と、ふっくりんこなどの高級米を併売する新時代に入った。今秋に期待の新品種「ゆめぴりか」のデビューを控え、新戦略の成果が注目される。
(函館報道部 内本智子) コシヒカリ並み 十四日に東京・江東区のイトーヨーカドー木場店で開かれた、ふっくりんこの店頭試食会。「甘くておいしい」などと消費者の反応はおおむね好評で、この日だけで五キロ入りの米約七十袋が売れた。 試食会でふっくりんこのおいしさをPRした道南の生産者部会「函館育ちふっくりんこ蔵部」の斉藤秀樹部会長は「高級道産米のリピーターになってもらうため、今後も品質維持を徹底したい」と意気込んだ。 高級道産米は現在、主に首都圏の生協などで扱っている。このうち、イトーヨーカ堂は一月、首都圏約百二十店のうち五店に「北海道のお米」という売り場を設置した。 セール価格で五キロ千五百円台のきらら397のほか、千七百円台の「ななつぼし」、二千百円台のふっくりんこ、二千五百円台のおぼろづきをそろえた。 本州産の売り場では「あきたこまち」が二千百円台、新潟県産「コシヒカリ」が二千五百円台で並んでいる。 道産米は道内では複数品種が売り場に並ぶものの、道外では知名度の低さから、これまでは、きらら397など安価な従来品種一つだけが売り場にあるのが一般的だった。 ホクレンは、米価低迷に悩む稲作農家の収入増につなげようと、高級米の道外販売にも力を入れる戦略を描き、二品種以上の同時販売をイトーヨーカ堂に打診した。 道立道南農業試験場(北斗市)が開発し、ふっくらとした食感が特長のふっくりんこと、独立行政法人・北海道農業研究センター(札幌市)が開発し、独特の強い粘り気が人気のおぼろづきの販売が実現した。 「安さだけでなく、道産ブランド米の存在もアピールする好機に」と生産者たちの期待は大きい。 気になる不景気 ホクレンは、二〇〇八年産の道産米約十四万トンの家庭向け道外販売を計画。このうち、ふっくりんこは道内収穫量の15%に当たる千七百トン、おぼろづきは同5%の千トン以上を計画している。今後はゆめぴりかを含む三品種で、コシヒカリなどが強い本州の高級米市場への食い込みを狙う。 ただ、関係者が気にかけるのが、不景気の中、安価な米に人気が集まり始めていることだ。 米卸大手の木徳神糧米穀事業本部(東京)は「不況の影響で、量販店では低価格米ほど売れている。高価格米ばかりでは売れない」と指摘する。 |
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