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北海道米 関連ニュース

<論説委員室から>目黒雄司 (2010/06/28)

道産米を食卓の主役に

 道産米のエース「ゆめぴりか」が、2年目の作付けシーズンに入っている。

 昨年は低温の影響で出荷量が少なく、店頭では新米がすぐに売り切れた。

 「今年は正念場です」。空知管内奈井江町で、ゆめぴりか生産に取り組むコメ専業農家、山口光一さん(62)は気を引き締める。

 作付面積は約3.4ヘクタール。春先の低温で、田植えが平年より1週間遅れた。

 7月以降の天候が順調ならば、生育の遅れは回復できそうだという。

 「持てる技術をすべて使い、今年こそゆめぴりかを道民の食卓に届けたい」。山口さんは、稲作農家の意気込みを語った。


 昨年から登場したゆめぴりかの食味は、新潟産コシヒカリに匹敵すると高く評価されている。

 ホクレンは、高品質を維持するため、タンパク質含有率を「6.8%以下」とする独自の出荷基準を設けている。

 これを厳守することが、「おいしいコメ」という評価につながる。

 ゆめぴりかの食味を、さらに向上させるための研究も始まっている。

 道立上川農業試験場は、ホクレンや北大の協力を得て、でんぷんの一種であるアミロースが食味にどう影響するかを見極める実験に取り組んでいる。

 タンパク質とアミロースの数値を組み合わせ、新たな品質基準を確立するのが目的だ。

 新基準ができれば、品質管理がさらに厳格になり、味のいいゆめぴりかを自信を持って全国に出荷できるだろう。

 ホクレンは、ゆめぴりかのほか「おぼろづき」「ふっくりんこ」の3品種を、一般品種よりも食味のランクが高いブランド米と位置付けている。

 道内外での販売を軌道に乗せるためには、いくつかの課題がある。

 まず、収穫量を安定させることだ。道によると、ゆめぴりかの作付面積は全道で5300ヘクタール。前年の1.8倍に拡大した。

 農家は、水田の水量調節などイネの栽培管理に万全を期してほしい。

 3品種のブランド米は、それぞれ生育や食味の特徴が異なっている。バランスよく組み合わせて生産し、品薄を防ぐことも大切だ。


 本年度から、コメを対象とした戸別所得補償のモデル事業が始まった。

 農家には、販売価格と生産に要する費用の差額分が支給される。価格の高い良質米を作れば、それだけ所得が増える仕組みだ。

 この制度を営農の追い風とするためには、農機具や肥料の有効活用など生産コストを減らす農家側の努力が欠かせない。

 気になるのは、コメの価格が値下がりしていることだ。農林水産省によると、2009年産コメの生産量は全国で約847万トンで、需要を大きく上回っている。

 しかも、国内のコメ在庫量は200万トン超(09年6月現在)の高水準にある。

 コメ余りが続けば、米価の低迷が避けられない。国は、過剰米対策を早急に検討してもらいたい。

 消費者のコメ離れも進んでいる。農業白書によると、国民1人当たりの年間消費量は約60キロ(09年度)でこの50年間で半減した。

 消費の拡大が急務だ。道内生産者らが行う良質米の販売促進キャンペーンに本腰を入れる必要がある。

 食生活が多様化しているとはいえ、日本人の主食がコメであることは変わらない。道産米を食卓の主役にしたい。北海道がコメ作りの底力を見せる時である。

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