知ってますか?肝臓の気持ち
(5)沈黙の臓器の叫び 血液検査の異常は“SOS” <狩野吉康> (2012/02/01)
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肝臓の病気は大きく急性と慢性の二つに分けることができます。急性は急性肝炎、慢性は脂肪肝、慢性肝炎、肝硬変などです。
急性肝炎の主な原因はウイルスやアルコール、薬物などです。ただ30%くらいの患者さんは、最後まで原因が分かりません。ほとんどの急性肝炎は発熱、体のだるさ、食欲不振などの風邪のような症状、黄疸(おうだん)、尿が茶色になるなどの症状で発症しますが、症状の出方は個人差が大きく、偶然に血液検査を受けて診断されたという患者さんもいます。
急性肝炎は幸い、劇症肝炎という極めて重症の場合を除いて命にかかわることはないのですが、B型とC型の肝炎ウイルスが原因の急性肝炎では、一部でウイルスが消えきらずに慢性肝炎に移行してしまいます。
薬物性の急性肝炎の大部分は、服用した薬が体に合わない(アレルギー性)ときに発症します。サプリメントなど薬とは思っていないものが原因になる場合もあります。私の周りでも最近、やせ薬が原因で急性肝炎にかかった人がいます。幸い大事には至りませんでしたが、薬はむやみに手を出さず、どうしても必要なときだけ飲むようにしたいものです。
慢性の肝臓病で重要なのはB型、C型のウイルス性肝炎です。ウイルス性の慢性肝炎は症状もなく徐々に病気が進み、やがては肝硬変まで進行してしまいます。そこまで病気が進むと肝臓にがんができやすくなります。
症状がなくても健康診断などの血液検査で肝機能障害が見つかった場合は、ぜひ病院でウイルスの検査を含めた検査を受けてください。血液検査の異常は、沈黙の臓器といわれる肝臓の“叫び”なのです。(札幌厚生病院肝臓科・副院長)
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