特定医療法人鳩仁会 札幌中央病院 (2009/10/14)
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【プロフィール】 |
手術用顕微鏡で術野を拡大
神経や血管の損傷を抑える
脊椎疾患に対するマイクロサージャリーとは、どのような治療方法ですか。
脊椎とは背骨のことです。脊椎は体を支えているだけでなく、脊髄などの神経を保護する骨でもあります。従って、脊椎を傷めると首や腰の痛みはもとより、手足のしびれや痛み、運動障害といった神経症状が現れます。主な疾患としては、老化による骨や関節の変形により腰部の脊柱管が狭くなり、脊柱管の中を通っている神経が圧迫されることによって腰痛やしびれを起こす「腰部脊柱管狭窄症」、椎間板の一部が突出し、それが神経に触れ、痛みを伴う症状を引き起こす首や腰の「椎間板ヘルニア」などが挙げられます。
さまざまな原因によって神経が圧迫され、耐えがたい痛みや日常生活に支障を来すようなしびれやまひがあり、それらが薬物治療などの保存的治療で改善しない場合には、手術治療を選択します。従来の治療法では、脊椎の手術は頸椎(けいつい)や腰椎(ようつい)の骨、筋肉を大きく切除しなければならないケースが多く、出血や創(きず)の痛みなど、いろいろなリスクを抱えていました。そういった背景から、より高い安全性を志向して、手術用顕微鏡を用いた脊椎への手術が行われるようになってきました。
顕微鏡を使う利点は、小さい切開で狭い術野でも、明るい照明を当てて神経や血管などを拡大しながら手術を行える点です。神経が拡大されてはっきりと見えるので、それを損傷するリスクがかなり少なくなります。また、血管の拡大により十分な止血を行えます。
手術用顕微鏡を使用することで、直径わずか1センチメートルの脊髄や、さらに細い神経を十分に大きなサイズに拡大して手術を行える |
頸椎の前方からの手術の傷あと。従来の手術であれば5〜10センチメートルの切開が必要だが、マイクロサージャリーでは手術創は小さく、写真のケースでは約3センチメートルの切開で済んだ
脊柱管狭窄症に対するマイクロサージャリーの手術創。約2センチメートルの切開で、体への負担も掛かりにくい |
痛みを抑え、最小限の切開
体に負担が掛かりにくい低侵襲(ていしんしゅう)手術
脊椎疾患に対するマイクロサージャリーの特長を教えてください。
手術用顕微鏡を使うことで、より体に負担が掛かりにくい「低侵襲手術」ができるようになりました。
元気なお年寄りが多くなった現在、痛みなく歩けるようになりたい、腰の痛みを軽減したいなどの理由で、高齢者やほかの疾患を持った方でも手術を受ける方が増えてきています。若い世代でも、できるだけ早く仕事に復帰したい、なるべく短い入院で治療したいという希望は多くあります。脊椎疾患に対する顕微鏡下手術のような低侵襲手術は、筋肉やじん帯など軟部組織をできる限り温存し、骨の切除も最小限度にすることを目的としています。
札幌中央病院の今年4月からの実績では、顕微鏡を用いる脊椎手術を受けた患者さんは46人おり、手術から退院までの日数は、腰部脊柱管狭窄症で平均18日、椎間板ヘルニアで平均7日です。
腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアでお悩みの方は、痛みを我慢するばかりでなく、体への負担が掛かりにくく、短日数での退院も可能な顕微鏡下手術の可能性について、専門医にご相談ください。
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【病院データ】 |
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