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よみがえる太古の生物 恐竜展、1週間かけ準備/通信員だより/ニュースなるほど! (2011/07/16)

レッセムサウルスの組み立て作業。大きな体が完成に近づきます

肉付け模型の仕上げ。つぎ目を目立たなくすることで、本物っぽくなります

鉄のわくで囲われた恐竜の模型

 恐竜(きょうりゅう)が誕生(たんじょう)して間もない時代の生き物たちに出合える「地球最古の恐竜展(てん)」《北海道新聞社など主催(しゅさい)》が8月28日まで、札幌市豊平区(さっぽろしとよひらく)の北翔(ほくしょう)クロテック月寒(つきさむ)ドームで開かれています。広い会場に並(なら)ぶ骨(ほね)の化石、全身骨格(こっかく)や肉付けした模型(もけい)は約80点。大がかりな準備(じゅんび)をのぞきました。《文、写真・大野日出明(おおのひであき)》

札幌・月寒ドームで開催中 全長18メートルの全身骨格も

 恐竜たちは昨年、南米アルゼンチンから船で日本へ来ました。東京など3会場で合わせて50万人以上の人を楽しませ、札幌が最後。準備に1週間ほどをかけ、1日当たり約30人がかかわり、7月2日のオープンに間に合わせました。

 会場に運びこまれたのは、今から約2億3千万年前というはるか昔、三畳紀(さんじょうき)後期という時代に、今のアルゼンチンに当たる場所で暮(く)らしていた生き物たち。恐竜のほか、ワニや私たちほ乳(にゅう)類の祖先(そせん)、その親せきなどです。特に恐竜は、進化の出発点を研究するために貴重(きちょう)なご先祖たちで、名前がついたばかりの新種などが勢(せい)ぞろいしました。

 恐竜たちは大きなトラック7台に分けて、会場に運ばれました。鉄のわくで周りをがっちりと囲われ、骨のすき間や歯などこわれやすい部分は、やわらかいクッションで大切に守られていました。

 生き物は長い間、地下でねむっていたため、化石になって体全体が残るのは少ないのです。全身骨格は、体の一部の化石や似(に)た仲間の姿(すがた)をもとに作られました。特別な材料でできていて軽く、頭や手足、しっぽの骨をどう体につないで完成させます。

 会場ごとに組み立てたり分解(ぶんかい)したりをくり返します。展示(てんじ)の全体に目配りをするプロデューサー、鈴木俊二(すずきしゅんじ)さん(NHKプロモーション=東京)は、今回最も大きな恐竜レッセムサウルス(全長18メートル)の全身骨格について「最初は組み立てに3日ほどかけましたが、すっかりなれたので、札幌では1日でできます」。

 三畳紀の暮らしを再現(さいげん)した「ジオラマ」や映像(えいぞう)もあります。また、「生き物の骨の美しさが引き立つよう」(鈴木さん)、ライトに工夫をしました。標本や恐竜の歴史を説明する文章は、小中学生でも読めるそうですよ。

大型標本高い足場で つぎ目かくし本物っぽく

 展示をするのは、化石の取りあつかいになれた専(せん)門家。あわせて話を聞きました。

 レッセムサウルスの背までの高さは5.7メートル。重さは約800キロ。標本の製作(せいさく)や組み立てが専門の会社「パレオサイエンス」(東京)の中川久雄(なかがわひさお)社長は「大きい標本を組み立てる時は高い場所に工事現場(げんば)のような足場を組むので、注意して作業します」と気持ちを引きしめていました。

 組み立てた肉付け模型の仕上げをした会社は、「ゴビサポートジャパン」(群馬)。修復チームが細かい作業ができる特別な道具やねん土などを使って、ていねいに作業しました。このチームの網代将志(あみしろまさし)さんは「どんなライトを当てられても、模型のつぎ目が目立たないようにします。この展示は肉付け模型が多く、ポーズも面白い」と話します。

 会場などで期間中に楽しめる行事があります。無料。問い合わせは会場事務局(電)011・851・5000(午前9時半〜午後5時)へ。

 ▽カセキングスタンプラリー 札幌のまちなかにねむる化石を見つけてゴールの恐竜展会場を目指す▽化石発掘(はっくつ)体験 恐竜ニッポノサウルスの複製(ふくせい)化石を発掘。自由体験のほか、土日曜は1日4回(午前10、11時、午後1、2時)、北海道大学恐竜チームが教えてくれる▽恐竜探偵(たんてい) 恐竜クイズと展示のお話。毎週木曜午前10時半と午後1時半(事前申込制)▽サイエンスミステリー「海の古代生物」 北海道で発見された海の古生物についてのお話。8月の毎週水曜午前10時半と午後1時半(事前申込制)▽恐竜紙芝居(しばい) 読み聞かせボランティアによる紙芝居。毎週月曜(7月18日を除く)の午前11時と午後1時半



<通信員だより>楽しい実験 科学大好き

北村卓也(きたむらたくや)《札幌(さっぽろ)市・厚別通(あつべつどおり)小6年》

 ぼくは、ならい事でサイエンス教室というところに2週間に1度のペースでかよっています。サイエンス教室にかよいはじめたのは、3年生の時からです。3年たったいまでは、科学が大好きになり、毎回行くのがとても楽しみになりました。

 これまででは、花火を作ったり、酸素(さんそ)とか二酸化炭素(にさんかたんそ)を作る実験をしました。あとで先生がわからないことや、どうしてこうなるのか、ていねいにおしえてくれます。夏休みは、1時間長くなっていつもより楽しくなります。でも、中学生になったらかよえなくなるのがざんねんです。

 将来(しょうらい)は、科学についての知識(ちしき)を存分(ぞんぶん)に使えるような会社で研究するか、大学の先生になることが今のぼくの夢(ゆめ)です。



<ニュースなるほど!>臓器売買事件 健康な腎臓求め暴力団にお金

 重い腎臓(じんぞう)病になった東京の医者が、健康な腎臓をくれる人をさがしてもらおうと、暴力団員(ぼうりょくだんいん)に1千万円をはらったとして、警察(けいさつ)にたいほされました。日本では、臓器をお金で買う「臓器売買」は禁止(きんし)されています。

 腎臓は体の中でいらなくなったものを取りのぞき、おしっこにします。腎臓病になると、人工の腎臓でおぎないますが、長く続けると、ほかのところが悪くなることもあります。

 健康な腎臓をもらう移植(いしょく)には、亡(な)くなった人からの「死体移植」と、生きている人から、二つある腎臓の一つをもらう「生体移植」があります。死体移植を望む場合は、日本臓器移植ネットワークという団体(だんたい)に登録して、死後に臓器をあげてもいいという人との橋わたしをしてもらいます。

 ネットワークに登録している人は約1万3千人。対象の臓器は心臓、肺(はい)、肝臓(かんぞう)、腎臓、すい臓、小腸の六つですが、9割(わり)以上が腎臓の希望者です。でも腎臓の登録者のうち、日本で2008年に死体移植を受けられたのは200人ほど。生体移植は千人たらずで、多くの人が移植を待ちながら亡くなっています。

 生体移植の場合、腎臓がもらえる相手は、両親や子ども、夫や妻(つま)などにかぎると、法律(ほうりつ)で決まっています。たいほされた医者は、暴力団員に見つけてもらった男を、法律上の子どもにする「養子縁組(ようしえんぐみ)」をして、違反(いはん)にならないようにしていたとみられています。

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