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ノーベル賞学者の努力ってすごい 湯川・朝永博士展/通信員リポート/ニュース教室 (2007/10/06)

ノーベル賞(しょう)を受(う)けた両(りょう)博士(はかせ)の論文(ろんぶん)や手紙(てがみ)に目(め)を見張(みは)る4人

ノーベル賞(しょう)の賞状(しょうじょう)やメダルも展示(てんじ)されている

北海道とのえんが深(ふか)かった両(りょう)博士(はかせ)。湯川(ゆかわ)博士(はかせ)と中谷宇吉郎(なかやうきちろう)博士(はかせ)が書(か)いたかけじくも公開(こうかい)

 日本人(にっぽんじん)で初(はじ)めてノーベル賞(しょう)を受賞(じゅしょう)した湯川秀樹(ゆかわひでき)博士(はかせ)と二人目(め)に受(う)けた朝永振一郎(ともながしんいちろう)博士(はかせ)を知(し)っていますか。二人の展示会(てんじかい)が北大総合博物館(ほくだいそうごうはくぶつかん)(札幌市(さっぽろし)北区(きたく)北(きた)一○西(にし)八)で開(ひら)かれています。札幌(さっぽろ)・美香保小(みかほしょう)の児童(じどう)四人(にん)が訪(おとず)れました。《文(ぶん)・本村龍生(ほんむらたつお)、写真(しゃしん)・河野正敏(こうのまさとし)》

札幌・美香保小の4人、北大博物館で見学

 「アルフレッド・ノーベル」と書(か)かれた賞状(しょうじょう)。金色(きんいろ)のメダル。

 会場(かいじょう)中央(ちゅうおう)に二人が受(う)けたノーベル物理学賞(ぶつりがくしょう)が展示(てんじ)されています。メダルは複製(ふくせい)ですが、材料(ざいりょう)やデザインは本物(ほんもの)と全(まった)く同(おな)じ。二人の業績(ぎょうせき)の大(おお)きさが伝(つた)わってきます。

 展示会(てんじかい)は二人が生(う)まれて百年になるのを記念(きねん)して開(ひら)かれており、理科教育(りかきょういく)に力(ちから)を入(い)れている美香保小(みかほしょう)の六年二組(くみ)の吉田航君(よしだわたるくん)(12)ら四人(にん)が訪(おとず)れ、物理(ぶつり)を学(まな)ぶ学生(がくせい)二人が解説(かいせつ)してくれました。

 湯川(ゆかわ)、朝永(ともなが)博士(はかせ)の子(こ)ども時代(じだい)からの歩(あゆ)み、二人が切(き)り開(ひら)いた素(そ)りゅう子(し)の学問(がくもん)、科学者(かがくしゃ)としてのはば広(ひろ)い活動(かつどう)、核兵器(かくへいき)はい絶(ぜつ)への行動(こうどう)をパネルでしょうかい、ノーベル賞(しょう)につながった論文(ろんぶん)、手紙(てがみ)などを公開(こうかい)しています。

未知の科学にちょう戦/平和うったえ/小学時代の素顔も

 湯川(ゆかわ)博士(はかせ)(一九○七−八一年)と朝永(ともなが)博士(はかせ)(○六−七九年)はともに京都(きょうと)で育(そだ)ち同(おな)じ中学(ちゅうがく)、旧制第三高等学校(きゅうせいだいさんこうとうがっこう)、京都大学(きょうとだいがく)に学(まな)びました。

 小学生(しょうがくせい)時代(じだい)を見(み)ると、中国(ちゅうごく)の「論語(ろんご)」を読(よ)み文科系(ぶんかけい)が好(す)きだった湯川(ゆかわ)博士(はかせ)と、習字(しゅうじ)が苦手(にがて)で算数(さんすう)や理科(りか)が好(す)きだった朝永(ともなが)博士(はかせ)の素顔(すがお)がわかります。中学(ちゅうがく)、高校(こうこう)でともに成績(せいせき)は優(ゆう)しゅうでしたが、試験(しけん)で常(つね)に満点(まんてん)のしゅう才(さい)型(がた)の朝永(ともなが)博士(はかせ)と、教科書(きょうかしょ)以外(いがい)の解(と)き方(かた)を探(さが)す天才型(てんさいがた)の湯川(ゆかわ)博士(はかせ)は対照的(たいしょうてき)。松田敏彦君(まつだとしひこくん)(11)は「(二人とも)スケッチがうまかったんだ」と身近(みぢか)に感(かん)じたようです。

 物理学(ぶつりがく)は、二十世紀(せいき)に入(はい)り、それまでの理論(りろん)では説明(せつめい)しきれないことや実験(じっけん)結果(けっか)が次々(つぎつぎ)と報告(ほうこく)されるようになりました。物質(ぶっしつ)を作(つく)る小(ちい)さな単位(たんい)である原子(げんし)や原子核(げんしかく)、さらに小(ちい)さな素(そ)りゅう子(し)の働(はたら)きに着目(ちゃくもく)した量子力学(りょうしりきがく)という学問(がくもん)が生(う)まれ、新(あたら)しい理論(りろん)が発表(はっぴょう)されていました。二人は研究室(けんきゅうしつ)でつくえをならべ、最新(さいしん)の学問(がくもん)にちょう戦(せん)しました。教(おし)える先生(せんせい)はいないので、外国(がいこく)の本(ほん)や論文(ろんぶん)を読(よ)んで学(まな)びました。

 湯川(ゆかわ)博士(はかせ)は三五年(昭和(しょうわ)十年)に、原子核(げんしかく)の中(なか)の陽子(ようし)と電子(でんし)を結(むす)びつける未知(みち)のりゅう子(し)、中間子(ちゅうかんし)のそん在(ざい)を考(かんが)えつきました。予言(よげん)通(どお)り証明(しょうめい)されて、四九年にノーベル物理学賞(ぶつりがくしょう)を受賞(じゅしょう)。朝永(ともなが)博士(はかせ)は、小(ちい)さなりゅう子(し)を実験装置(じっけんそうち)の中(なか)でぶつけた時(とき)に、りゅう子(し)の重(おも)さや電気(でんき)の量(りょう)が無限大(むげんだい)となってしまうというなん問(もん)を「くりこみ理論(りろん)」と、よばれる計算法(けいさんほう)を使(つか)って解決(かいけつ)し、六五年に同(おな)じ物理学賞(ぶつりがくしょう)を受(う)けました。

 二人は、日本(にっぽん)の科学(かがく)を世界(せかい)トップ級(きゅう)に引(ひ)き上(あ)げ、共同(きょうどう)で利用(りよう)できる研究(けんきゅう)し設(せつ)を作(つく)りました。そろって「核(かく)はい絶(ぜつ)」をうったえるなど平和(へいわ)の実現(じつげん)にも取(と)り組(く)みました。こうしたすがたに、佐藤龍成君(さとうりゅうせいくん)(11)は「ノーベル賞(しょう)を取(と)る人(ひと)は、好(す)きなことに、すごい努力(どりょく)をしたんだ」と感心(かんしん)していました。

 旧制高校時代(きゅうせいこうこうじだい)に二人に物理(ぶつり)を教(おし)えた堀健夫(ほりたけお)・北大名誉教授(ほくだいめいよきょうじゅ)が、二人の成績(せいせき)を書(か)き残(のこ)した手帳(てちょう)を見(み)ることができます。湯川(ゆかわ)博士(はかせ)は北大(ほくだい)でりん時(じ)講師(こうし)を務(つと)めましたが、雪(ゆき)の研究(けんきゅう)で有名(ゆうめい)な北大(ほくだい)の中谷宇吉郎(なかやうきちろう)博士(はかせ)と仲(なか)が良(よ)く、二人が短歌(たんか)と日本画(にほんが)を寄(よ)せたかけじくをしょうかいするコーナーも興味(きょうみ)深(ぶか)いものです。

 素(そ)りゅう子(し)というむずかしい話(はなし)ですが、吉田君(よしだくん)は「目(め)に見(み)えない世界(せかい)でこんなすごいことがあるなんて」、荒田健介君(あらたけんすけくん)(11)は「りゅう子(し)をぶつけるところを見(み)てみたい」と感想(かんそう)を語(かた)っています。博物館(はくぶつかん)は「実際(じっさい)に展示(てんじ)にふれて興味(きょうみ)をもってもらえます。土(ど)、日(にち)は解説(かいせつ)がつくので、気軽(きがる)に足(あし)を運(かこ)んでもらいたい」と話(はな)しています。

 十一月四日まで。入場無料(にゅうじょうむりょう)。同博物館(どうはくぶつかん)(電)011・706・2658。



<通信員リポート> 練習すれば上手になれる

佐藤亜希菜(さとうあきな)《釧路市(くしろし)・清明小(せいめいしょう)5年》

 わたしはピアノが大好(だいす)きです。2人の姉(あね)がピアノを習(なら)っていたので、生(う)まれたときからずっとピアノにふれてきました。ピアノをひいていると優(やさ)しい気持(きも)ちになり、そして音楽(おんがく)を聞(き)くと心(こころ)が豊(ゆた)かになってきます。

 小(ちい)さいころから少(すこ)しずつ何回(なんかい)も練習(れんしゅう)して、難(むずか)しい曲(きょく)もひけるようになりました。上手(じょうず)にひけるようになると、ピアノがどんどん好(す)きになりました。

 わたしはピアノを通(つう)じて、なんでも練習(れんしゅう)を積(つ)み重(かさ)ねれば、上手(じょうず)になれるということがわかりました。これからも一生(いっしょう)けん命(めい)ピアノをひき続(つづ)け、心(こころ)が温(あたた)まる演奏(えんそう)ができたらいいなと思(おも)います。そして、平和(へいわ)な社会(しゃかい)をメロディーにして奏(かな)でることがわたしの夢(ゆめ)です。



<ニュース教室> 自衛隊の給油活動 野党が反対、論議ホット

 インド洋(よう)での海上自衛隊(かいじょうじえいたい)の給油活動(きゅうゆかつどう)をめぐる政策論議(せいさくろんぎ)がホットですね。福田康夫首相(ふくだやすおしゅしょう)が率(ひき)いる政府(せいふ)・よ党(とう)は「けい続(ぞく)が不可欠(ふかけつ)」との立場(たちば)。野党(やとう)の民主党(みんしゅとう)は反対姿勢(はんたいしせい)をくずしません。

 ところで、インド洋(よう)で何(なに)が行(おこな)われているのでしょうか−。二○○一年九月十一日の米国(べいこく)での同時(どうじ)テロ後(ご)、米軍(べいぐん)が、テロリストがひそむアフガニスタンをこうげきしました。

 あわせて海上(かいじょう)でテロリストの武器輸送(ぶきゆそう)などに目(め)を光(ひか)らせる多国(たこく)せき海軍部隊(かいぐんぶたい)の海上(かいじょう)かん視(し)が続(つづ)いています。海上自衛隊(かいじょうじえいたい)はこの活動(かつどう)にあたる外国(がいこく)の軍(ぐん)かんに給油(きゅうゆ)をしています。

 民主党(みんしゅとう)の反対理由(はんたいりゆう)は「国連決議(こくれんけつぎ)に規定(きてい)された活動(かつどう)とはみなされない」というものですが、根底(こんてい)にあるのは「米国(べいこく)のいいなりで動(うご)いているのでは」との疑問(ぎもん)です。最近(さいきん)は補給燃料(ほきゅうねんりょう)が米軍(べいぐん)のイラクこうげきに使(つか)われたと指(し)てきし、態度(たいど)をこう化(か)させています。本当(ほんとう)だと、国際協力(こくさいきょうりょく)に名(な)を借(か)りた米軍(べいぐん)の戦(せん)とう支援(しえん)だからです。

 一方(いっぽう)、政府(せいふ)・よ党(とう)は「海上(かいじょう)かん視(し)は日本(にっぽん)に原油(げんゆ)や食料(しょくりょう)を運(はこ)ぶ海上輸送(かいじょうゆそう)ルート(シーレーン)の安全確保(あんぜんかくほ)のために重要(じゅうよう)。まさにわが国(くに)のための活動(かつどう)」と説明(せつめい)します。

 さて、どうしましょう。自衛隊(じえいたい)は法律(ほうりつ)で動(うご)きます。法律(ほうりつ)を作(つく)るのは政治(せいじ)で、政治(せいじ)の主役(しゅやく)はわたしたち国民(こくみん)です。みんなも関心(かんしん)を持(も)ってほしいな。

《編集委員(へんしゅういいん) 安宍一夫(あじしかずお)》

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