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無重力ってすごい! 赤平で夏休み宇宙実験教室/通信員リポート/ニュース教室 (2007/09/01)

空(そら)にそびえ立(た)つ無重力実験(むじゅうりょくじっけん)の50メートル落下(らっか)とう。高(たか)さは米国(べいこく)のスペースシャトルや日本(にっぽん)のH2(エイチツー)ロケットと並(なら)ぶ

高(たか)さ50メートルから落下(らっか)させたカプセルの中(なか)からは、ニワトリの卵(たまご)が割(わ)れずに回収(かいしゅう)された

新型(しんがた)ロケットの燃焼実験(ねんしょうじっけん)。ばく発物(はつぶつ)を使(つか)わない安全(あんぜん)なエンジンで、ごう音(おん)をあげるほのおを取(と)り巻(ま)いて見学(けんがく)することができる

 「無重力(むじゅうりょく)って、どうなることなの?」−こんな疑問(ぎもん)に答(こた)えようというイベント「夏休(なつやす)み宇宙実験教室(うちゅうじっけんきょうしつ)」が八月十日、赤平市共和(あかびらしきょうわ)の植松電機(うえまつでんき)で開(ひら)かれました。体(からだ)がフワリとうき上(あ)がる世界(せかい)では何(なに)が起(お)きるのか−。道内各地(どうないかくち)から集(あつ)まった百五十人(にん)の親子(おやこ)が学(まな)んだ「無重力(むじゅうりょく)の不思議(ふしぎ)」をしょうかいします。《文(ぶん)・小田島敏朗(おだじまとしろう)、写真(しゃしん)・富田茂樹(とみたしげき)》

50メートル落下 割れない卵におどろき

 重力(じゅうりょく)とは、地球上(ちきゅうじょう)にある物(もの)の重(おも)さを生(う)む力(ちから)のこと。英国(えいこく)の物理学者(ぶつりがくしゃ)ニュートンが、リンゴが木(き)から落(お)ちることから気(き)が付(つ)いた「万有引力(ばんゆういんりょく)の法則(ほうそく)」として有名(ゆうめい)です。

 その重力(じゅうりょく)がなくなると、宇宙船(うちゅうせん)の中(なか)で宇宙飛行士(うちゅうひこうし)がフワフワうくような状態(じょうたい)になります。実験教室(じっけんきょうしつ)で無重力(むじゅうりょく)の仕組(しく)みを説明(せつめい)した北大大学院(ほくだいだいがくいん)の藤田修教授(ふじたおさむきょうじゅ)によると、《1》地球(ちきゅう)から遠(とお)くはなれる《2》地球(ちきゅう)の周(まわ)りをぐるぐる回(まわ)る《3》エレベーターのように箱(はこ)を落(お)とす−などすると、無重力(むじゅうりょく)がうまれるといいます。

 無重力(むじゅうりょく)の世界(せかい)では、米大(べいだい)リーグの松坂投手(まつざかとうしゅ)の投(な)げたボールはずっと落(お)ちてこないし、かんジュースを開(あ)けて下(した)に向(む)けてもジュースは出(で)てこない。水(みず)は丸(まる)い球(たま)になってただようのだといいます。

 この無重力(むじゅうりょく)を三秒間(びょうかん)、生(う)むことができるのが、植松電機(うえまつでんき)の五十メートル落下(らっか)とう。重(おも)さ四百キロのほうだん型(がた)カプセルを落(お)とし、地上(ちじょう)に設置(せっち)したチューブで空気(くうき)を圧縮(あっしゅく)させてカプセルを受(う)け止(と)める。この形式(けいしき)の実験装置(じっけんそうち)は、世界(せかい)に三つしかないそうです。

 カプセルが止(と)まる時(とき)には、軽自動車(けいじどうしゃ)が百キロのスピードでぶつかるしょうげきが加(くわ)わりますが、落下実験(らっかじっけん)では特別(とくべつ)な装置(そうち)の働(はたら)きでカプセルに入(い)れた卵(たまご)を割(わ)らずに回収(かいしゅう)して子供(こども)たちをおどろかせました。カプセルをカウントダウンで落下(らっか)させた札幌(さっぽろ)・幌西小(こうさいしょう)六年の大宅将史君(おおたけまさしくん)(11)は「ズドーンとものすごい音(おと)がしたのに、(割(わ)れないのは)すごいと思(おも)った」。

 落下(らっか)とうのある植松電機(うえまつでんき)は、「宇宙開発(うちゅうかいはつ)の秘密基地(ひみつきち)」。小型(こがた)の人工衛星(じんこうえいせい)を作(つく)ったり、プラスチックを液体酸素(えきたいさんそ)で燃(も)やす新(あたら)しいロケット・エンジンの開発(かいはつ)に大学(だいがく)と一(いっ)しょに取(と)り組(く)んでいます。実験教室(じっけんきょうしつ)でもロケット・エンジンが、ごう音(おん)をひびかせて火(ひ)をふく様子(ようす)を見学(けんがく)しました。札幌(さっぽろ)・富丘小(とみおかしょう)五年の相内毬花(あいうちまりか)さん(10)は「模型(もけい)ロケットも飛(と)ばせたし、夏休(なつやす)みのいい思(おも)い出(で)になりました」と満足(まんぞく)げな表情(ひょうじょう)でした。

 実験教室(じっけんきょうしつ)を開(ひら)いた植松電機(うえまつでんき)の植松努専務(うえまつつとむせんむ)(40)は子供(こども)のころから紙飛行機(かみひこうき)作(づく)りが大好(だいす)きで、「将来(しょうらい)ロケットを造(つく)ろうと思(おも)い続(つづ)けて、夢(ゆめ)を実現(じつげん)させました。参加(さんか)した親子(おやこ)には、北海道(ほっかいどう)で宇宙船(うちゅうせん)を造(つく)ることも可能(かのう)だということを信(しん)じてもらいたい」と夢(ゆめ)を語(かた)ります。この教室(きょうしつ)に親子(おやこ)で参加(さんか)した千歳市(ちとせし)の会社員青木玄仲(かいしゃいんあおきもとよし)さん(37)は「赤平(あかびら)で行(おこな)われている宇宙開発(うちゅうかいはつ)のレベルの高(たか)さにおどろきました。北海道(ほっかいどう)に宇宙産業(うちゅうさんぎょう)が根付(ねづ)くといいですね」と話(はな)していました。

<ユニークな実験 アイデアを募集>

 今回(こんかい)の実験教室(じっけんきょうしつ)は、無重力(むじゅうりょく)でどんな面白(おもしろ)い実験(じっけん)ができるのかを子供(こども)たちに考(かんが)えてもらうのがねらい。北海道新聞社(ほっかいどうしんぶんしゃ)が米国(べいこく)のロケットプレーン・キスラー社(しゃ)と協力(きょうりょく)し、来年(らいねん)にも宇宙(うちゅう)往(おう)かん機(き)で行(おこな)う無重力実験(むじゅうりょくじっけん)(三分間(ぷんかん))のアイデア・コンテストに応(おう)ぼしてもらおうと計画(けいかく)されました。

 どんな実験(じっけん)が考(かんが)えられるだろうか−。例(たと)えば、無重力(むじゅうりょく)でチョウは飛(と)べるのか、魚(さかな)は水中(すいちゅう)でまっすぐ泳(およ)げるのか、ドミノたおしはできるのか、サイダーの炭酸(たんさん)ははじけるのか−などなど。

 無重力実験(むじゅうりょくじっけん)コンテストのしめ切(き)りは十一月五日です。問(と)い合(あ)わせは北海道宇宙科学技術創成(ほっかいどううちゅうかがくぎじゅつそうせい)センター(電)011・398・5505へ。



<通信員リポート> 道の駅でスタンプ集め

辻優太郎(つじゆうたろう)《札幌(さっぽろ)市(し)・元町(もとまち)小(しょう)4年》

 ぼくは今(いま)、「北海道道(ほっかいどうみち)の駅(えき)スタンプラリー」をやっています。きっかけは、3年前(まえ)におばが「こんなのがあるんだよ」としょうかいしてくれたことでした。

 道(みち)の駅(えき)に行(い)くと、いろいろな発見(はっけん)があります。特産物(とくさんぶつ)がたくさん置(お)いてあり、地域(ちいき)の特色(とくしょく)を感(かん)じることができます。

 今(いま)、北海道(ほっかいどう)に道(みち)の駅(えき)は101駅(えき)あります。この夏(なつ)、やっと50個(こ)スタンプを集(あつ)めました。目標(もくひょう)を達成(たっせい)して、とてもうれしかったです。

 スタンプをおしに行(い)くときは、家族(かぞく)が協力(きょうりょく)してくれます。みんなに感謝(かんしゃ)しながら、これからもスタンプラリーを続(つづ)けて、北海道(ほっかいどう)をもっとよく知(し)りたいです。



<ニュース教室> 最低賃金 10月にも引き上げ

 サラリーマンやパートが働(はたら)いて得(え)るお金(かね)を賃金(ちんぎん)といいます。その最低額(さいていがく)となる「最低賃金(さいていちんぎん)」は法律(ほうりつ)で保障(ほしょう)され、十月にも引(ひ)き上(あ)げられることになりました。

 都道府県(とどうふけん)により異(こと)なり、現在(げんざい)は全国平均(ぜんこくへいきん)で一時間(じかん)あたり六百七十三円(えん)、北海道(ほっかいどう)は六百四十四円(えん)です。八月に国(くに)の審議会(しんぎかい)が六−十九円引(えんひ)き上(あ)げるよう答申(とうしん)、これを受(う)けて北海道(ほっかいどう)の審議会(しんぎかい)も十円(えん)引(ひ)き上(あ)げ六百五十四円(えん)とするよう求(もと)めました。

 最近(さいきん)は、正社員(せいしゃいん)より、安(やす)い賃金(ちんぎん)で働(はたら)く臨時(りんじ)や派遣(はけん)の働(はたら)き手(て)が増(ふ)え、働(はたら)く人(ひと)の三分(ぶん)の一をしめるようになっています。利益(りえき)を上(あ)げる企業(きぎょう)は役員(やくいん)や株主(かぶぬし)の取(と)り分(ぶん)を増(ふ)やしていますが、働(はたら)く人(ひと)の賃金(ちんぎん)は減(へ)らしています。

 さらに、札幌(さっぽろ)などでは、最低賃金(さいていちんぎん)による収入(しゅうにゅう)が、暮(く)らしに困(こま)った人(ひと)への福祉(ふくし)である生活保護費(せいかつほごひ)よりも低(ひく)くなってしまいました。このため国(くに)は法律(ほうりつ)を改正(かいせい)するなどして、生活保護以下(せいかつほごいか)の現状(げんじょう)の改善(かいぜん)を目指(めざす)す考(かんが)えです。

 経済界(けいざいかい)は厳(きび)しい国際競争(こくさいきょうそう)を理由(りゆう)に引(ひ)き上(あ)げに慎重(しんちょう)ですが、フランスや英国(えいこく)は千円(えん)をこえており、日本(にほん)は先進国(せんしんこく)の中(なか)でも最低(さいてい)の水準(すいじゅん)。一方(いっぽう)で東京(とうきょう)の七百十九円(えん)に対(たい)し、青森(あおもり)、沖縄(おきなわ)などは六百十円(えん)で百九円(えん)の差(さ)があり、今後(こんご)も広(ひろ)がりそうです。働(はたら)く人(ひと)の間(あいだ)や、地域(ちいき)の間(あいだ)で「格差(かくさ)」が問題(もんだい)になっていますが、最低賃金(さいていちんぎん)の改正(かいせい)が格差(かくさ)を改(あらた)めるきっかけになるか注目(ちゅうもく)されます。

《編集委員(へんしゅういいん) 本村龍生(ほんむらたつお)》

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