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道新小学生新聞フムフム

羽田まで15分、パリまで3時間 超音速飛行機乗りたいな/通信員リポート/ニュース教室 (2010/11/20)

飛行実験(ひこうじっけん)でエンジン音(おん)をひびかせながら離陸(りりく)する「オオワシ」=8月10日、胆振管内白老町(いぶりかんないしらおいちょう)

フライトシミュレーターは飛行機(ひこうき)の操縦席(そうじゅうせき)だけを切(き)り取(と)った形(かたち)をしています

 「超音速(ちょうおんそく)」って聞(き)いたことがある? 音(おと)は空気中(くうきちゅう)の場合(ばあい)、1秒間(びょうかん)に約(やく)340メートルも進(すす)みます。この音(おと)の速(はや)さを「マッハ」といい、それより速(はや)い速度(そくど)を超音速(ちょうおんそく)と呼(よ)びます。室蘭市(むろらんし)の室蘭工業大学(むろらんこうぎょうだいがく)では超音速(ちょうおんそく)で飛(と)ぶ飛行機(ひこうき)の研究(けんきゅう)をしています。フムフム通信員(つうしんいん)の佐々木加菜(ささきかな)さん《室蘭市(むろらんし)・絵鞆小(えともしょう)5年》と山本綺花(やまもとあやか)さん《登別市(のぼりべつし)・幌別西小(ほろべつにししょう)4年》が実験施設(じっけんしせつ)を見学(けんがく)しました。《文(ぶん)、写真(しゃしん)・吉田隆久(よしだたかひさ)》

室蘭工大の施設が燃料や形を研究 機械で操縦体験「飛ばすの難しい」

 見学(けんがく)に訪(おとず)れたのは室蘭工大航空宇宙機(むろらんこうだいこうくううちゅうき)システム研究(けんきゅう)センター。なぜ超音速飛行機(ちょうおんそくひこうき)の研究(けんきゅう)をしているのでしょうか。

 センター長(ちょう)の棚次亘弘先生(たなつぐのぶひろせんせい)は「音速(おんそく)の4倍(ばい)《マッハ4=時速(じそく)約(やく)4900キロ》で飛(と)べれば、新千歳空港(しんちとせくうこう)から羽田空港(はねだくうこう)まで15分(ふん)で、日本(にっぽん)からフランスのパリまでたった3時間(じかん)で行(い)けます。みんなの生活(せいかつ)が大(おお)きく変(か)わるよ」。例(たと)えば、学校(がっこう)が終(お)わった後(あと)に超音速飛行機(ちょうおんそくひこうき)でパリに行(い)き、夕食(ゆうしょく)を食(た)べて日本(にっぽん)に帰(かえ)ってくることもできるんだって。

 佐々木(ささき)さんは「日帰(ひがえ)りで外国(がいこく)に行(い)けるなんてすてき。ほかの国(くに)がもっと身近(みぢか)に感(かん)じると思(おも)います」、山本(やまもと)さんも「1カ月に何回(なんかい)も外国(がいこく)に行(い)けるようになれば楽(たの)しいだろうね」とわくわくした様子(ようす)。

 でも超音速(ちょうおんそく)で飛(と)ぶには強力(きょうりょく)なエンジンや軽(かる)くて丈夫(じょうぶ)な機体(きたい)が必要(ひつよう)です。海外(かいがい)ではマッハ2で飛(と)ぶ「コンコルド」という飛行機(ひこうき)が飛(と)んでいましたが、今(いま)は使(つか)われていません。

 室蘭工大(むろらんこうだい)はマッハ4以上(いじょう)の速(はや)さを目指(めざ)し、どんな燃料(ねんりょう)や機体(きたい)の形(かたち)なら安定(あんてい)して速度(そくど)を出(だ)せるか実験(じっけん)しています。8月には「オオワシ」と名付(なづ)けた長(なが)さ3メートルの飛行機(ひこうき)の模型(もけい)を使(つか)って、着陸(ちゃくりく)などの試験(しけん)を胆振管内白老町(いぶりかんないしらおいちょう)で行(おこな)いました。数年以内(すうねんいない)にマッハ2以上(いじょう)で飛(と)ぶ模型(もけい)を完成(かんせい)させる計画(けいかく)です。

 超音速(ちょうおんそく)の実験(じっけん)をする機械(きかい)の一つが太(ふと)さ40センチ、長(なが)さ25メートルのつつのような機械(きかい)「風洞試験設備(ふうどうしけんせつび)」。二つの大(おお)きなタンクをつないでいます。「何(なに)をする機械(きかい)か分(わ)かるかな」と棚次先生(たなつぐせんせい)。2人とも首(くび)をふります。「飛行機(ひこうき)の模型(もけい)を置(お)いて空気(くうき)を流(なが)し、飛行機(ひこうき)が飛(と)んでいる状態(じょうたい)をつくるんだよ」と教(おし)えてくれました。

 飛行機(ひこうき)が飛(と)ぶとき、機体(きたい)には空気(くうき)が当(あ)たって大(おお)きな力(ちから)が働(はたら)きます。その力(ちから)を調(しら)べるため、空気(くうき)を真空(しんくう)タンクに吸(す)い込(こ)んで空気(くうき)の流(なが)れ《気流(きりゅう)》をつくります。最大(さいだい)でマッハ4の気流(きりゅう)をつくることができるそうです。

 次(つぎ)は飛行機(ひこうき)の操縦(そうじゅう)を体験(たいけん)できる「フライトシミュレーター」という機械(きかい)です。操縦席(そうじゅうせき)には本物(ほんもの)みたいにメーターがいっぱい。目(め)の前(まえ)のスクリーンに景色(けしき)が映(うつ)し出(だ)される仕組(しく)みです。佐々木(ささき)さんも山本(やまもと)さんも「映像(えいぞう)がリアルで本格的(ほんかくてき)だね」と目(め)を丸(まる)くしました。

 早速(さっそく)、2人が挑戦(ちょうせん)します。操縦(そうじゅう)かんをにぎり、レバーを引(ひ)いて離陸(りりく)。ぐんぐん加速(かそく)し、マッハ1.8になりました。でも真(ま)っすぐに飛(と)ばすのが意外(いがい)と難(むずか)しい。佐々木(ささき)さんは途中(とちゅう)で機体(きたい)が横(よこ)になってしまい、地面(じめん)に墜落(ついらく)してしまいました。「いつも乗(の)る飛行機(ひこうき)はゆれないよ。パイロットの人(ひと)はすごい」と感心(かんしん)していました。

 ライト兄弟(きょうだい)が世界(せかい)で初(はじ)めて飛行機(ひこうき)を作(つく)ったのは、約(やく)100年前(まえ)。今(いま)は超音速飛行機(ちょうおんそくひこうき)や宇宙船(うちゅうせん)が登場(とうじょう)しています。棚次先生(たなつぐせんせい)は言(い)います。「交通機関(こうつうきかん)にはまだまだ可能性(かのうせい)があります。速(はや)ければ速(はや)いほど、人間(にんげん)の生活(せいかつ)は便利(べんり)になるよ」

 外国(がいこく)に短(みじか)い時間(じかん)で行(い)けるようになれば、たくさんの友(とも)だちをつくれるかもしれないね。佐々木(ささき)さんと山本(やまもと)さんは「そんな時代(じだい)が来(く)るのが待(ま)ち遠(どお)しいですね」と笑顔(えがお)で話(はな)していました。



<通信員リポート> エアロビの魅力伝えたい

高山(たかやま)のあ《札幌市(さっぽろし)・星置東小(ほしおきひがししょう)6年》

 私(わたし)は小学(しょうがく)3年からエアロビックダンスを習(なら)っています。最初(さいしょ)は楽(たの)しくおどるクラスにいましたが、今(いま)は大会(たいかい)で優勝(ゆうしょう)したいと思(おも)うようになりました。

 そのため家(いえ)でも練習(れんしゅう)をしています。じゅうなん性(せい)も必要(ひつよう)ですが筋力(きんりょく)も大切(たいせつ)です。競技(きょうぎ)では、うで立(た)てふせを入(い)れることがルールになっており、体幹(たいかん)の筋肉(きんにく)がしっかりしていないと、きれいに見(み)えないからです。

 筋力(きんりょく)をきたえ、しんの通(とお)った身体(しんたい)をつくりたいです。これまでチームは8人(にん)でしたが次(つぎ)の大会(たいかい)は5人(にん)で出場(しゅつじょう)します。おどりを大(おお)きく、移動(いどう)も多(おお)くし、少人数(しょうにんずう)でも迫力(はくりょく)のある演技(えんぎ)をして、見(み)ている人(ひと)にエアロビックの魅力(みりょく)を伝(つた)えたいです。



<ニュース教室> 知床100平方メートル運動 豊かな森林を未来に

 「知床(しれとこ)の森(もり)守(まも)った」という大(おお)きな見出(みだ)しのニュースが先日(せんじつ)の北海道新聞(ほっかいどうしんぶん)にのりました。

 世界自然遺産(せかいしぜんいさん)・知床(しれとこ)の原野(げんや)を、全国(ぜんこく)の自然保護(しぜんほご)に関心(かんしん)の高(たか)い人(ひと)たちがお金(かね)を持(も)ち寄(よ)って買(か)い取(と)り、未来(みらい)へと大切(たいせつ)に守(まも)り育(そだ)てていく「知床(しれとこ)100平方(へいほう)メートル運動(うんどう)」が、ついに目標面積(もくひょうめんせき)の土地(とち)をすべて手(て)に入(い)れることになったのです。

 昔(むかし)、知床半島(しれとこはんとう)の厳(きび)しい大自然(だいしぜん)の中(なか)に畑(はたけ)を切(き)り開(ひら)き、農業(のうぎょう)を営(いとな)んでいた人(ひと)たちがたくさんいました。その農家(のうか)が1960年代(だい)に続々(ぞくぞく)と農業(のうぎょう)をあきらめて土地(とち)をはなれ、70年代(だい)には企業(きぎょう)の手(て)で土地(とち)や森(もり)をむやみに開発(かいはつ)する動(うご)きが出(で)てきました。雄大(ゆうだい)な自然(しぜん)を守(まも)り、人間(にんげん)の思(おも)うままに利用(りよう)することを防(ふせ)ごうと、地元(じもと)のオホーツク管内(かんない)斜里町(しゃりちょう)の人(ひと)たちが77年に始(はじ)めたのが「100平方(へいほう)メートル運動(うんどう)」です。

 運動(うんどう)の賛成者(さんせいしゃ)は100平方(へいほう)メートルにつき1口(くち)8千円(えん)をはらい、植樹(しょくじゅ)で森林(しんりん)を復活(ふっかつ)させるのに役立(やくだ)ててもらいます。この33年間(かん)で全国(ぜんこく)約(やく)6万3500人(にん)から7億(おく)7千万円(えん)近(ちか)いお金(かね)が集(あつ)まりました。かれらはその土地(とち)を自分(じぶん)だけのものにするのではなく、豊(ゆた)かな森林(しんりん)に育(そだ)てていく「夢(ゆめ)」を買(か)ったのです。

 知床五湖(しれとこごこ)の手前(てまえ)にある岩尾別(いわおべつ)という地区(ちく)には、この「夢(ゆめ)」が大空(おおぞら)にはばたくように、幹(みき)をのばす木々(きぎ)がしっかり育(そだ)っています。運動(うんどう)はこれで終(お)わることなく、まだまだ続(つづ)くといいます。

《編集委員(へんしゅういいん) 千龍正夫(せんりゅうまさお)》

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