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道新小学生新聞フムフム

すごい!製鉄所 鉄のつくり方を見学/通信員リポート/ニュース教室 (2007/05/26)

鉄鉱石(てっこうせき)を溶(と)かし、鉄(てつ)を取(と)り出(だ)す高炉(こうろ)。下側(したがわ)に開(あ)けられた穴(あな)から液体(えきたい)になった鉄(てつ)が流(なが)れ出(だ)す

転炉(てんろ)の動(うご)きや炉(ろ)の中(なか)の温度(おんど)などをコンピューターで管理(かんり)する操作室(そうさしつ)

鉄(てつ)の原料(げんりょう)となる鉄鉱石(てっこうせき)を手(て)にとる松橋(まつはし)さん。ずっしりとした重(おも)さです

 自動車(じどうしゃ)や橋(はし)、ビルなど身(み)の回(まわ)りのさまざまな所(ところ)に使(つか)われている「鉄(てつ)」。室蘭(むろらん)には新日本製鉄(しんにっぽんせいてつ)の工場(こうじょう)があり、国内外(こくないがい)に鉄(てつ)を送(おく)り出(だ)しています。最近(さいきん)、SMAP(スマップ)の木村拓哉(きむらたくや)さん主演(しゅえん)のテレビドラマ「華麗(かれい)なる一族(いちぞく)」でも製鉄所(せいてつしょ)が登場(とうじょう)したので、みんなも知(し)ってるかな。フムフム通信員(つうしんいん)の松橋花菜子(まつはしかなこ)さん=室蘭市(むろらんし)・絵鞆小(えともしょう)六年=と鉄(てつ)をつくる仕組(しく)みを見学(けんがく)しました。《文・楢木野寛(ならきのひろし)、写真・水上晃(みずかみあきら)》

大きな高炉にびっくり マグマのようにどろどろに

 ウー、ウー。サイレンの音(おと)が工場(こうじょう)にひびくと、クレーンにつられた金属製(きんぞくせい)の大(おお)きななべが動(うご)きだし、大(おお)きなかまの前(まえ)で止(と)まりました。次(つぎ)になべがかたむき、オレンジ色(いろ)にとけた鉄(てつ)がコップに水(みず)が注(そそ)がれるようにかまの中(なか)へ。周(まわ)りに火花(ひばな)が飛(と)び散(ち)りました。

 「すごい」。松橋(まつはし)さんはおどろきました。かまは「転炉(てんろ)」という装置(そうち)。大(おお)きさは三階建(かいだ)てのビルぐらいあり、一ぱいで約二百七十トンも入ります。高炉(こうろ)(溶鉱炉(ようこうろ))で鉄鉱石(てっこうせき)をとかして取(と)り出(だ)された鉄(てつ)が移(うつ)しかえられます。

 これらの機械(きかい)は、操作室(そうさしつ)にあるコンピューターで管理(かんり)されています。案内役(あんないやく)の新日鉄室蘭製鉄所(しんにってつむろらんせいてつしょ)の越野信昭(こしののぶあき)さん(48)は「高炉(こうろ)でとけたばかりの鉄(てつ)はもろいんだ。転炉(てんろ)で酸素(さんそ)をふき付(つ)けてねばり強(づよ)い鋼(はがね)にするんだよ」と教(おし)えてくれました。

 次(つぎ)に向(む)かったのは、鉄(てつ)づくりの始(はじ)まりとなる高炉(こうろ)。

 背(せ)の高(たか)い建物(たてもの)が見(み)えてきました。高(たか)さは約(やく)八十メートル。さっぽろテレビ塔(とう)の展望台(てんぼうだい)くらいあります。「高(たか)いなぁ」。松橋(まつはし)さんも思(おも)わず見上(みあ)げました。

 高炉(こうろ)の下(した)では、約(やく)千二百度(ど)の熱風(ねっぷう)でどろどろにとけた鉄(てつ)が穴(あな)から流(なが)れ出(で)ていました。鉄(てつ)は流路(りゅうろ)に沿(そ)って川(かわ)のように流(なが)れ、真上(まうえ)にある鉄板(てっぱん)の穴(あな)からのぞくと火山(かざん)のマグマのようです。

 鉄板(てっぱん)は二千度(ど)近(ちか)い鉄(てつ)の熱(ねつ)で熱(あつ)くなっています。「ゴムのくつ底(ぞこ)ならとけちゃうから気(き)をつけて」。越野(こしの)さんの注意(ちゅうい)に、松橋(まつはし)さんはおどろいてその場(ば)からはなれました。

 鉄(てつ)は容器(ようき)に入(い)れ、鉄道(てつどう)で先(さき)ほどの転炉(てんろ)へ。転炉(てんろ)でできた鋼(はがね)は機械(きかい)を通(とお)して、おし延(の)ばされ、使(つか)い道(みち)に応(おう)じて棒(ぼう)や線(せん)に形(かたち)を変(か)えた後(あと)、材料(ざいりょう)として出荷(しゅっか)されます。

 越野(こしの)さんは「わたしたちの仕事(しごと)は人々(ひとびと)の生活(せいかつ)を支(ささ)えています。女性(じょせい)もふくめて鉄(てつ)をつくる若(わか)い技術者(ぎじゅつしゃ)がもっと増(ふ)えてほしいですね」と、松橋(まつはし)さんに話(はな)しかけました。

新日鉄室蘭 特別な製品生産

 新日本製鉄(しんにっぽんせいてつ)は日本(にっぽん)で最(もっと)も鉄(てつ)を多(おお)くつくる会社(かいしゃ)です。中(なか)でも室蘭製鉄所(むろらんせいてつしょ)は、「特(とく)しゅ鋼(こう)」と呼(よ)ぶ特別(とくべつ)な鉄(てつ)を生産(せいさん)しています。品質(ひんしつ)が高(たか)く、こわれにくいため、自動車用部品(じどうしゃようぶひん)や建築資材(けんちくしざい)に使(つか)われます。室蘭(むろらん)にある白鳥大橋(はくちょうおおはし)のメーンケーブルも室蘭製鉄所(むろらんせいてつしょ)でつくられました。

 室蘭製鉄所(むろらんせいてつしょ)でつくられた粗鋼(そこう)の年間生産量(ねんかんせいさんりょう)は、二○○六年度(ど)に約(やく)百五十四万七千トンでした。海外(かいがい)での日系自動車(にっけいじどうしゃ)メーカーの生産台数(せいさんだいすう)が増(ふ)え、ばねやシャフトなどの部品(ぶひん)に使(つか)う鋼材(こうざい)のじゅ要(よう)がのびており、粗鋼(そこう)の生産量(せいさんりょう)は今(いま)の生産体制(せいさんたいせい)になってから最高(さいこう)を記録(きろく)しました。

 日本(にっぽん)の鉄鋼生産量(てっこうせいさんりょう)は一億一千二百五十万トン(○五年度(ど))で、中国(ちゅうごく)に次(つ)いで世界第(せかいだい)二位(い)。一方(いっぽう)、加工後(かこうご)の鉄鋼製品(てっこうせいひん)は、アジアを中心(ちゅうしん)に年間(ねんかん)三千二百万トンが輸出(ゆしゅつ)され、世界(せかい)一です。



<通信員リポート> 学びながら札幌を探検

柴田祐希(しばたゆうき)《札幌市(さっぽろし)・伏見小(ふしみしょう)4年》

 ぼくは、札幌市交通事業振興公社(さっぽろしこうつうじぎょうしんこうこうしゃ)が毎週(まいしゅう)土曜(どよう)に行(おこな)っている「サタデーテーリング」に参加(さんか)しています。地下鉄(ちかてつ)やバスに一日中(じゅう)、自由(じゆう)に乗(の)れるきっぷを買(か)い、全部(ぜんぶ)で34カ所(しょ)のチェックポイントが書(か)かれた地図(ちず)をたよりに、目的地(もくてきち)へ行(い)き、スタンプをおしながら札幌(さっぽろ)を探検(たんけん)します。

 目的地(もくてきち)の中(なか)には、消火体験(しょうかたいけん)ができたり、けん血(けつ)を見(み)ることができたり、昔(むかし)の人々(ひとびと)が使(つか)った道具(どうぐ)を見(み)て当時(とうじ)の生活(せいかつ)が想像(そうぞう)できる施設(しせつ)などがあり、札幌(さっぽろ)の歴史(れきし)を楽(たの)しく学(まな)べます。札幌(さっぽろ)の広(ひろ)さも、あらためて感(かん)じました。

 秋(あき)からはチェックポイントが新(あたら)しくなります。どんなおどろきや発見(はっけん)があるのか、今(いま)から楽(たの)しみです。



<ニュース教室> 大統領と首相 国ごとにちがう役割

 フランスでサルコジさんが新(あたら)しい大統領(だいとうりょう)になりました。イギリスでは今(いま)の首相(しゅしょう)のブレアさんがやめることになり、来月末(らいげつまつ)にブラウンさんという人(ひと)が新(あたら)しい首相(しゅしょう)になる予定(よてい)です。

 日本(にほん)には首相(しゅしょう)、アメリカには大統領(だいとうりょう)がいますが、それぞれの国(くに)の政治(せいじ)の仕組(しく)みで一番重(いちばんおも)い責任(せきにん)を持(も)つ役目(やくめ)です。なぜ呼(よ)び名(な)がちがうのでしょう。

 もともと「大統領(だいとうりょう)」は「すべての長(ちょう)」という意味(いみ)で、国民(こくみん)の選挙(せんきょ)で選(えら)ばれる国(くに)が多(おお)いようです。一方(いっぽう)「首相(しゅしょう)」は「内閣(ないかく)の長(ちょう)」の意味(いみ)で、それぞれの国(くに)で内閣(ないかく)がどうつくられるのかで、選(えら)ばれ方(かた)もちがいます。

 イギリスや日本(にほん)には首相(しゅしょう)だけいて、大統領(だいとうりょう)はいませんし、アメリカは大統領(だいとうりょう)だけで、首相(しゅしょう)がいません。

 ところがフランスには大統領(だいとうりょう)のほか首相(しゅしょう)もいます。サルコジ新大統領(しんだいとうりょう)は、フィヨンさんという何回(なんかい)も大臣(だいじん)をした議員(ぎいん)を新首相(しんしゅしょう)に任命(にんめい)しました。大統領(だいとうりょう)の方(ほう)が、首相(しゅしょう)より強(つよ)い立場(たちば)なのですね。同(おな)じヨーロッパでも、ドイツやイタリアでは、大統領(だいとうりょう)はもっぱらぎ礼的(れいてき)な役割(やくわり)で、政治(せいじ)の中心(ちゅうしん)は首相(しゅしょう)が受(う)け持(も)ちます。

 ややこしいですが、ひと口に「大統領(だいとうりょう)」「首相(しゅしょう)」といっても、国(くに)ごとに歴史(れきし)や仕組(しく)みによって、役割(やくわり)や力(ちから)がちがうわけです。それを頭(あたま)のすみに置(お)いてニュースに接(せっ)すると、理解(りかい)が進(すす)むかもしれませんよ。

《編集委員(へんしゅういいん) 関正喜(せきまさき)》

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