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伝統の染め物 旭川のほこり/通信員リポート/ニュース教室 (2010/09/25)

映画(えいが)「ハナミズキ」の大漁旗(たいりょうばた)の前(まえ)でポーズを取(と)る旭川(あさひかわ)第(だい)一小(しょう)の児童(じどう)たち

職人(しょくにん)さんの「はけ引(び)き」を見学(けんがく)し、感心(かんしん)する児童(じどう)たち

 北海道(ほっかいどう)第(だい)2の都市(とし)、旭川市(あさひかわし)は今年(ことし)、開村(かいそん)120年をむかえました。旭川(あさひかわ)の歴史(れきし)と共(とも)に歩(あゆ)み、染(そ)め物(もの)一筋(ひとすじ)で伝統(でんとう)ある職人(しょくにん)の技(わざ)を今(いま)に引(ひ)きついでいるのが創業(そうぎょう)112年の近藤染工場(こんどうそめこうじょう)《旭川市(あさひかわし)1の3》です。旭川(あさひかわ)第(だい)一小(しょう)の5、6年生(せい)8人(にん)全員(ぜんいん)が、見学学習(けんがくがくしゅう)のため近藤染工場(こんどうそめこうじょう)を訪問(ほうもん)し、ふるさとの伝統産業(でんとうさんぎょう)に理解(りかい)を深(ふか)めました。《文(ぶん)・井田哲一(いだてついち)、写真(しゃしん)・栗本充則(くりもとみちのり)》

地元の5、6年生が会社見学 「職人さんの技ってすごい」

 近藤染工場(こんどうそめこうじょう)は、旭川村(あさひかわむら)《今(いま)の旭川市(あさひかわし)》ができてから8年後(ご)の1898年《明治(めいじ)31年》に創業(そうぎょう)しました。現在(げんざい)の近藤弘社長(こんどうひろししゃちょう)(79)の祖父(そふ)が、四国(しこく)の徳島(とくしま)から開(かい)たく農民(のうみん)として札幌(さっぽろ)に入植(にゅうしょく)した後(のち)、旭川(あさひかわ)に軍隊(ぐんたい)ができると聞(き)いて移住(いじゅう)。徳島(とくしま)で手(て)がけていた染(そ)め物(もの)の店(みせ)を現在(げんざい)の場所(ばしょ)で始(はじ)め、近藤社長(こんどうしゃちょう)は5代目(だいめ)となります。

 近藤染工場(こんどうそめこうじょう)は、布(ぬの)に染料(せんりょう)をはけで染(そ)めこむ「本染(ほんぞ)め」という職人技(しょくにんわざ)をがんこに守(まも)り続(つづ)けています。はんてんや大漁旗(たいりょうばた)、のれん、のぼり、手(て)ぬぐいなど、さまざまな商品(しょうひん)を作(つく)っていて、映画(えいが)「ハナミズキ」の中(なか)に出(で)てくる大漁旗(たいりょうばた)も、実(じつ)は近藤染工場(こんどうそめこうじょう)で作(つく)ったものです。昔(むかし)ながらのていねいな仕事(しごと)ぶりは全国(ぜんこく)にも知(し)られています。

 見学学習(けんがくがくしゅう)では、まず近藤社長(こんどうしゃちょう)が児童(じどう)たちに染(そ)め物(もの)や会社(かいしゃ)について話(はな)しました。「家業(かぎょう)は永遠(えいえん)なり。これは仕事(しごと)をやる以上(いじょう)、永遠(えいえん)に続(つづ)けると創業者(そうぎょうしゃ)が決(き)めた家訓(かくん)です。この家訓(かくん)を守(まも)ってきたからこそ今(いま)があるのです」という説明(せつめい)に、児童(じどう)たちは「すごい」とおどろいていました。

 次(つぎ)に、仕事場(しごとば)で本染(ほんぞ)めを実際(じっさい)に体験(たいけん)。布地(ぬのじ)の白(しろ)い色(いろ)を残(のこ)したい部分(ぶぶん)に、もち米(ごめ)などで作(つく)ったのりをへらでつける「のり置(お)き」と、布(ぬの)にはけで染料(せんりょう)をぬる「はけ引(び)き」に挑戦(ちょうせん)しました。

 闘志(とうし)を持(も)って初心(しょしん)をつらぬき、未来(みらい)に向(む)かって進(すす)もうという意味(いみ)をこめ「闘志大初(とうしたいしょ)」という文字(もじ)がのり付(づ)けされたハンカチの布地(ぬのじ)に、「シュッ、シュッ」と好(す)きな色(いろ)の染料(せんりょう)をぬりました。職人(しょくにん)さんに「世界(せかい)で1枚(まい)しかないハンカチだよ」とほめられると、石田叶太君(いしだかなたくん)(5年)は「むらなくぬるのが難(むずか)しかった。職人(しょくにん)のおじさんが助(たす)けてくれてよかったです」とにっこり。最後(さいご)に職人(しょくにん)さんたちに「ありがとうございました」と全員(ぜんいん)でお礼(れい)を言(い)いました。

 近藤染工場(こんどうそめこうじょう)の見学学習(けんがくがくしゅう)を終(お)え、小榑(こぐれ)くるみさん(5年)は「はけ引(び)きとか、すごく楽(たの)しかった。大人(おとな)になったら、ここで働(はたら)きたい」と大感激(だいかんげき)。関根瑠莉(せきねるり)さん(6年)は「細(こま)かいところまで手作業(てさぎょう)でていねいに仕事(しごと)をする職人(しょくにん)さんの技(わざ)は、言葉(ことば)に表(あらわ)せないほどすごいと思(おも)いました」。田中晶也(たなかまさや)君(くん)(6年)は「一生懸命(いっしょうけんめい)働(はたら)いて、100年以上(いじょう)も伝統(でんとう)を守(まも)り続(つづ)けている職人(しょくにん)さんの姿(すがた)を見(み)て、感動(かんどう)しました。近藤染工場(こんどうそめこうじょう)は旭川(あさひかわ)のほこりです」と話(はな)していました。



<通信員リポート> 友達の意外な面 知ったよ

佐々木加菜(ささきかな)《室蘭市(むろらんし)・絵鞆小(えともしょう)5年》

 わたしは、宿(しゅく)はく学習(がくしゅう)で「ネイパル洞爺(とうや)」に行(い)きました。

 朝早(あさはや)く出発(しゅっぱつ)し、着(つ)いた後(あと)は登山(とざん)をしたり、洞爺湖(とうやこ)でいかだに乗(の)ったりしたほか、みんなで夕食(ゆうしょく)も作(つく)りました。

 夜(よる)は友達(ともだち)とたくさん話(はな)すことができ、翌朝(よくちょう)には次(つぎ)に使(つか)う人(ひと)のことを考(かんが)え、ふとんなどの後片付(あとかたづ)けもがんばりました。2日目(め)は、自然(しぜん)の中(なか)でゲームを楽(たの)しみました。

 この2日間(かん)、家族(かぞく)でなく友達(ともだち)や先生(せんせい)と過(す)ごすことができ、その人(ひと)の意外(いがい)な一面(いちめん)を知(し)ることができました。ふだんあまり話(はな)さない人(ひと)ともおしゃべりを楽(たの)しみました。学校(がっこう)ではできない体験(たいけん)ができ、仲間(なかま)と協力(きょうりょく)できたことがとてもうれしかったです。



<ニュース教室> 多ざい耐性きん ほとんどの薬効かず

 ほとんどの薬(くすり)が効(き)かない「多(た)ざい耐性(たいせい)」という性質(せいしつ)を持(も)った病原(びょうげん)きんに入院患者(にゅういんかんじゃ)が感染(かんせん)して死亡(しぼう)していた例(れい)が相次(あいつ)ぎ、大(おお)きな問題(もんだい)になっています。

 発(ほっ)たんは東京(とうきょう)の帝京大学病院(ていきょうだいがくびょういん)で「多(た)ざい耐性(たいせい)アシネトバクターきん」に入院患者(にゅういんかんじゃ)が集団感染(しゅうだんかんせん)し、これが原因(げんいん)で死亡(しぼう)したとみられる人(ひと)が出(で)たことです。その後(ご)、東京都内(とうきょうとない)のほかの病院(びょういん)や愛知県(あいちけん)の病院(びょういん)などでこの細(さい)きんによる感染(かんせん)が発覚(はっかく)。さらに栃木県(とちぎけん)の独協医科大学病院(どっきょういかだいがくびょういん)では、薬(くすり)を効(き)かなくする酵素(こうそ)をつくる遺伝子(いでんし)「NDM1(エヌディーエムワン)」を持(も)つ新型耐性(しんがたたいせい)きんが国内(こくない)で初(はじ)めて見(み)つかりました。

 このようなことを受(う)けて厚生労働省(こうせいろうどうしょう)は全国調査(ぜんこくちょうさ)に乗(の)り出(だ)す方針(ほうしん)を決(き)めました。

 病院(びょういん)では、病気(びょうき)の原因(げんいん)となる細(さい)きんを殺(ころ)すさまざまな薬(くすり)を使(つか)っています。しかし細(さい)きんも、薬(くすり)が効(き)かない性質(せいしつ)《耐性(たいせい)》を身(み)につけて進化(しんか)していきます。人間(にんげん)がさらに効(き)く薬(くすり)を作(つく)ると、細(さい)きんもさらに耐性(たいせい)を身(み)につけるといういたちごっこが続(つづ)くことになります。

 新(あたら)しい薬(くすり)の開発(かいはつ)が対策(たいさく)には欠(か)かせませんが、専門家(せんもんか)は「耐性(たいせい)きんの登場(とうじょう)に開発(かいはつ)が追(お)いついていない」と指(し)てきしています。

 専門家(せんもんか)によると、感染予防対策(かんせんよぼうたいさく)は、むやみに薬(くすり)を使(つか)わないことや、病院(びょういん)で患者(かんじゃ)に接(せっ)する前後(ぜんご)の消毒(しょうどく)が大事(だいじ)。基本(きほん)は手洗(てあら)いの徹底(てってい)にあるということです。

《編集委員(へんしゅういいん) 吉井透(よしいとおる)》

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