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津波のこわさ学んだ 釧路地方気象台訪ね実験/通信員だより/ニュースなるほど! (2012/04/28)

小さな津波を起こす実験装置を見つめる5人。釧路の街の模型が水びたしになると、「おおっ」とおどろきの声が上がりました

台車を使ったゆれの実験。大きくゆらすと、ブロックは一気にくずれました

5人は懐中(かいちゅう)電灯など防災(ぼうさい)用品の説明も受けました

 昨年の東日本大震災(ひがしにほんだいしんさい)では、東北(とうほく)地方の街が大津波にのまれ、多くの人々が亡(な)くなりました。なぜ津波(つなみ)は起こるのでしょうか。地震が多い釧路(くしろ)・根室(ねむろ)管内のフムフム通信員5人が釧路地方気象台(釧路市)を訪(たず)ね、その仕組みと身を守るための方法を学びました。《文・木津谷学(きつやまなぶ)、写真・小野弘貴(おのひろき)》

街の模型、すぐに水びたし

 参加したのは浦内里菜(うらうちりな)さん(釧路市・釧路小6年)、沢田早希(さわださき)さん《同・中央(ちゅうおう)小6年》、高垣利々奈(たかがきりりな)さん《同・桜(さくら)が丘(おか)小5年》、安永恵達(やすながけいたつ)君《根室管内別海(べつかい)町・上春別(かみしゅんべつ)小5年》、松岡壮真(まつおかそうま)君《釧路管内浜中(はまなか)町・姉別南(あねべつみなみ)小4年》。

 気象台では、災害(さいがい)を防ぐポイントをみんなに伝えている谷内一弘(たにうちかずひろ)さん(47)と山崎仁(やまざきひとし)さん(42)がむかえてくれました。

 谷内さんたちは学校などをめぐって津波の仕組みを教えるのに、小さな津波を起こす実験装置(そうち)を使います。「大きなプラモデルみたいなものです。みんなで作りましょう」と山崎さん。5人はパイプをつないだ長さ約7メートル、はば約75センチ、高さ約50センチの骨(ほね)組みの内側にビニールシートをはって、細長い浴槽(よくそう)のような装置を作り上げました。

 その中に「海」をつくるため、水道のじゃ口から実験の部屋まで5人で並(なら)び、バケツリレーで装置に水を注ぎました。

 水が満たされると、山崎さんが装置の片方(かたほう)のはしに付いたパイプをつかんで持ち上げました。すると、反対側のはしへ向かって水が波打って進んでいきました。これが地震(じしん)で、海の底が動き、津波が陸へ向かっていく様子です。

 装置のはしには釧路の街の模型(もけい)が置かれていましたが、あっという間に水びたしに。5人は「おおっ」とおどろきの声を上げました。谷内さんによると、津波の速さは深さ5千メートルの海底ではジェット機並(な)みの時速約800キロにも上るそうです。陸に上がりスピードが落ちても30キロ以上あり、バスが進むのと同じくらいの速さです。

 「人がにげ切れる速度ではありません。だから津波が来る前にもっと高い所か、海からより遠い所ににげるしかないのです」。谷内さんの説明に5人は深くうなずきました。

 津波の前に来る地震のゆれもとても危険(きけん)です。ゆれ方をくわしく知るため、台車に発泡(はっぽう)スチロールのブロックを高く積み上げて実験してみました。「まず小さく小刻(きざ)みにカタカタと台車をゆらして」と山崎さん。それではブロックはくずれません。「次に大きくグラグラゆらそう」。すると一気にくずれてしまいました。

 地震ではカタカタとした小さなゆれの後、大きなグラグラとしたゆれが伝わってきます。気象庁(ちょう)は最初の小さなゆれを感知した時に「緊急(きんきゅう)地震速報(そくほう)」をテレビや携帯(けいたい)電話に流しており、谷内さんは「その警報(けいほう)音を聞いたら、すぐ身を守ってね」。山崎さんも「建物の中にいて、地震が起きたらまず頭を守ろう。いろいろな物が落ちてくるからね」と言い、机(つくえ)などに身をかくすように呼(よ)びかけました。

 実験を終えた松岡君は「きょうは津波や地震について、よく知ることができました」。安永君も「東日本大震災の時、テレビで津波を見たけど、ここで学んでもっとこわく感じました」と表情(ひょうじょう)を引きしめていました。



<通信員だより>がんばれ、じいちゃん

佐久間新(さくましん)《札幌(さっぽろ)市・澄川(すみかわ)小6年》

 ぼくのじいちゃん、ばあちゃんは福島(ふくしま)県の会津若松(あいづわかまつ)市で農業をしています。お米と野菜、きれいなお花を作っています。

 4月の終わりごろには、アスパラの収穫(しゅうかく)や、田んぼに肥料(ひりょう)をまくそうです。

 会津からは毎年、野菜やお米が送られてきます。全部おいしいけれど、一番はやっぱりスイカです。去年の夏休みに会津に行った時にすごくおいしいスイカを何個(なんこ)も食べさせてもらいました。

 去年は、原子力発電所の事故(じこ)のえいきょうで、安全な作物にも悪いうわさが広がって、あまり売れなかったと聞きました。ぼくはそれを聞いて悲しくなりました。今年はじいちゃん、ばあちゃんのお米や野菜がいっぱい売れるようになってほしいです。



<ニュースなるほど!>北朝鮮「ミサイル」失敗 核実験をしないか各国が心配

 北朝鮮(きたちょうせん)が長距離弾道(ちょうきょりだんどう)ミサイルの発射(はっしゃ)実験をしました。何千キロも飛ぶ能力(のうりょく)のあるミサイルです。北朝鮮は「人工衛星(えいせい)」と言っていますが、このミサイルと衛星は、ほとんど同じ技術(ぎじゅつ)です。

 ミサイルは1分間以上空を飛んだ後、ばらばらになり、となりの韓国(かんこく)の西側の海に落ちました。

 日本をふくめ、世界の国々は発射をやめるよう求めましたが、北朝鮮は聞き入れませんでした。失敗したとはいえ、各国はとてもおこっています。北朝鮮は原子ばくだんの開発も進めていて、これをミサイルにのせたらアメリカなど遠くの国もこうげきでき、おそろしいことになるからです。

 なぜ、各国の声を聞かずに発射したのでしょうか。

 北朝鮮では長年、権力(けんりょく)をにぎってきた金正日総書記(キムジョンイルそうしょき)が昨年末なくなり、息子で29歳の金正恩(キムジョンウン)氏が新しい指導者(しどうしゃ)になりました。外国の圧力(あつりょく)に負けない強い指導者だと思わせる狙いがあった、とみられています。

 北朝鮮には、げんばくをつくるための核(かく)実験をまたやるのではという心配もあります。ミサイルを発射して間もなく核実験をしたことが2度もあるからです。

 今回は、前とちがう点もありました。外国の記者を集めて発射前のミサイルや発射場を見せ、実験失敗もすぐにみとめました。これまでは失敗しても「成功だ」と言っていました。指導者がかわって、変化が起きているのかもしれません。

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