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東京ドームで日本シリーズ 「ホーム」で熱狂感無量<えのきど いちろう> (2009/11/10)

東京ドームでの第4戦に勝利し、盛り上がるファイターズファン

 今年の日本シリーズは札幌へ行かなかった。運良くチケットぴあの先行予約で、東京ドーム開催分(3、4、5戦)のC指定席がとれたのだ。在京ファンにとって今回の日本シリーズは特別のものだった。ひとつは1981年、「後楽園シリーズ」のリベンジマッチ、もうひとつは長年、夢見てついにかなわなかった東京ドームでの日本シリーズ開催だ。

 もちろん、今回、東京ドームは敵地である。そんなことはJR水道橋駅のホームに立って、巨人の球団歌「闘魂こめて」の発車ベル(ファイターズの北海道移転後、採用された)を聴けばわかる。球場内はG党で埋めつくされるだろう。だけど迷わず、白のタテジマユニホームを着て行った。

 東京ドームに着くと、北海道から応援に駆けつけた大勢のファンに出逢った。それから僕のようにホーム用のオールドユニホームを着たファンも目につく。思いは同じだ。ここはオレたちのホームだ。ここで日本シリーズを見るのをずっと待っていた。

 3、4、5戦はホームランに始まり、ホームランに終わる展開だった。札幌ドームでの序章が「ダルビッシュ起用の大バクチ」で終わったのに対して、今度は打者が主人公になる展開だ。あらためて見たけれど、本当に東京ドームは狭い。そして左中間、右中間にふくらみがない。

 10年ほど前、観客動員に悩んでいた球団営業サイドから相談を受けて、僕は打線に名前をつけることを提案した。ネーミングは一般公募の形をとったが、こっちは自分のラジオ番組で「ビッグバン打線」を連呼してたから出来レースに近い。今、巨人監督の原辰徳氏は当時、NHKキャスターで「ビッグステーキ打線」を主張していた。

 第5戦、武田久の同点・サヨナラ被弾を見て、東京ドームの怖さ、野球の怖さをつくづく思った。たった4球だ。あれはランナーがたまったわけじゃないから、手の打ちようがない。あそこがポイントだった。勝ち切れば王手をかけて札幌ドームへ戻り、2戦のうちひとつはとれただろう。

 けれど、これも勝負だ。最高の場面で最高の投手が出て、敗れたのだ。納得している。ファイターズ、素晴らしいシーズンをありがとう!(えのきど いちろう・コラムニスト)

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