連載コラム がんばれファイターズ
球場の修学旅行生 本場の魅力に喜色満面<佐野 正幸> (2012/05/08)
先月の24〜26日、東京ドームでの対ロッテ戦は「相手のロッテが好調」「稲葉篤紀選手の2千本安打達成期待」「貞子、アッキーナ(南明菜)の始球式」と話題満載。結果もファイターズが勝ち越し、満足いく3連戦だった。
ただ私は別なものにも注目していた。それは外野席を中心に陣取る修学旅行生たちの集団。生徒たちは生の応援に声を出し手をたたきおおはしゃぎ。さらにコンコースに出て、グッズやお土産を買うなど、初めて訪れたであろう本場のスタジアムの魅力を満喫している。喜色満面の幸せそうな生徒たちを見て、私は40余年前の自身の高校の修学旅行をふと思い出していた。 1970年春先に行われた旅行の目玉は、当時日本中で盛り上がった大阪万国博覧会(万博)。だが私は万博よりも、東京の自由行動で予定していた、今はなき東京スタジアムで行われるロッテ対S・Fジャイアンツの親善試合観戦の方が楽しみだった。 本場の球場に足を踏み入れた時、私は人生初めての驚愕(きょうがく)と感激に身を震わせていた。近代的なスロープ、独立式のカラフルな椅子、選手名が浮かび上がるような豪華なスコアボード、ともれば華やかな照明塔、きれいな売店など、行き慣れた札幌円山球場とはあまりにもかけ離れていた光景が広がっていた。この感激が基となり野球物書きになった。いわば修学旅行が私の生き様のルーツだったというわけである。 札幌ドームにも修学旅行生が多い。昔はなかった憧れの球場が、いま札幌に存在するのは喜ばしく誇らしい。多数の修学旅行生の中には、私同様この観戦が、人生を変える契機になる生徒もいるかもしれない。 さてファイターズは、戦前の低評価を吹き飛ばすように首位。稲葉の2千本安打達成、斎藤佑樹の初完封など話題に事欠かないのも素晴らしい。故障主力選手が出たり、連敗もあったが、こういう時こそ栗山采配の見せ場だ。栗山英樹監督も日々たくましくなっている。どうかピンチをチャンスに変えてほしいと心から祈りつつ応援する毎日である。札幌ドーム来訪の修学旅行生たちにも常に強いファイターズを見せてほしい。(佐野 正幸・スポーツ作家) |
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