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J2 戦力を探る
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    札幌のライバル、17チームを分析

     今季から栃木、富山、岡山が加わったJ2。18チームが51試合を戦い、3位以内がJ1に自動昇格する。1年でJ1復帰を目指す札幌のライバルを探った。(2009/3)

    [ 仙台 ] [ 栃木 ] [ 東京V ] [ 湘南 ] [ 富山 ] [ 水戸 ] [ 草津 ] [ 横浜FC ] [ 甲府 ] [ 岐阜 ] [ C大阪 ] [ 徳島 ] [ 福岡 ] [ 岡山 ] [ 愛媛 ] [ 鳥栖 ] [ 熊本 ]


    仙台  カウンターの意識徹底図る

     手倉森監督が続投、昨季の主力も全員残留。2004年のJ2降格以来、最高の3位に入った戦力が残り、J1昇格の可能性は高まった。攻守に充実した主将のMF梁勇基が軸の「人もボールも動く」攻撃サッカーは健在。キャンプではカウンターの意識を徹底し、攻撃の幅を広げる。

     昨季のベースを上積みする新外国人の存在も心強い。横浜FCから移籍したエリゼウは的確な位置取りでDFラインを統率。左サイドバックの朴柱成もスピードある攻撃参加で存在感を発揮する。けがで出遅れたFWソアレスの復調が開幕ダッシュの鍵を握りそう。



    栃木  組織的な攻守「台風の目に」

     前神戸の松田監督を招きJ元年を迎える。1月30日から静岡で行った9日間のキャンプでは、「選手の見極め」とともに「戦術浸透」を図った。

     監督は全員攻撃、全員守備という組織的なサッカーを目指す。「台風の目になれば」と9位以内が目標。

     名古屋から元日本代表のDF米山、神戸から35歳のMF栗原、新潟からFW河原ら9選手が加入。ベテランと若手、攻守にもバランス良く補強した。

     急ピッチでチームづくりを進めるが、得点力、守備ともに不安材料が残る。開幕第2戦のホームゲームで波に乗りたい。



    東京V  高木監督の下 J1復帰狙う

     J1では苦戦を強いられ、わずか1シーズンでJ2に逆戻り。高木新監督の下、再びJ1昇格を目指す。

     昨季の主力だったMF福西は現役引退、MFディエゴはJ1京都へ、DF那須はJ1磐田へと移籍した。今季、期待されるのは元日本代表のFW大黒の働きや18歳のMF河野の成長だろう。ここ数年は攻撃の多くをブラジル人助っ人に頼ったチームづくりをしてきたが、大きな変革を迫られていると言える。

     オフには筆頭株主の日テレが経営権譲渡を視野に入れて出資会社を募っていることが明らかに。クラブ経営のあり方も注目される。



    湘南  サイド攻撃でゴール目指す

     反町新監督を迎え、11年ぶりのJ1復帰へ向けて再出発の年。菅野前体制が3年かけて築いた攻守にハードワークを貫くスタイルをベースに置き、執拗(しつよう)にサイドアタックを仕掛ける攻撃的サッカーで悲願成就を目指す。

     昨季18得点の石原が抜け、チームの精神的支柱でもあった斉藤、加藤らベテラン勢が戦力外。新潟から移籍のMF寺川ら新加入は10人と数はそろったが、戦力的に穴を埋め切れたとは言い難い。

     監督は選手起用に関し「機会均等」を明言。競争意識を植え付けられた若手がどれだけレギュラー争いに顔を出せるかが鍵を握る。



    富山  主軸が残るも戦力は未知数

     J2初参入の今季は昨季JFLを戦った選手のほとんどが残り戦術は浸透している。引き続き楚輪監督が指揮を執り、全員が連動する「人もボールも動くサッカー」を目指す。主将のMF上園や昨季JFLベストイレブンのMF朝日、DF浜野が攻守の軸となる。

     大幅な選手補強を行わなかった分、選手個々のレベルアップに力を入れた。Jリーグ経験のある選手が少なく、どれだけ戦えるかは未知数。チーム発足1年目の昨季は徐々に連係を深め、劣勢から昇格圏内にはい上がった。今季はその勢いを保ち、“挑戦者”として「中位以上」に挑む。



    水戸  FW荒田軸に少人数で勝負

     16人が退団、加入は9人。苦しい経営状況を反映し、少数で戦う。試合数が増える中で、目標の8位以上は険しい道のりだ。

     浸透してきたポゼッションサッカーがベースになる。昨季リーグ戦全試合に先発出場、17得点を挙げたFW荒田は頼れる存在。ツートップを組むのは高さとスピードを持つ新加入の高崎か。中盤から最終ラインは赤星、朴らの抜けた穴が大きい。チームを支えてきた選手と、MF森村、U−20(20歳以下)元韓国代表のMF金泰■ら新加入選手が調和できるか。故障者を減らし気力、体力を維持しなければ戦い抜けない。

    ※■は「木」へんに「然」



    草津  流動的な攻め 得点力が課題

     コーチから昇格した佐野監督が目指すのは「トータルフットボール」。昨季までのベースを引き継ぎながら、ポジションにこだわらない流動的な攻撃と組織的な守備でJ1昇格を目指す。

     昨季チームで唯一全試合に出場したMF島田以外、主力はほとんど残留。東京VからMF広山、徳島からMF玉乃を補強、これまでのパスサッカーにドリブルという選択肢が加わった。昨季リーグ12位に低迷した得点力の向上に期待が掛かる。

     長丁場を乗り切るには、出場機会の少なかった若手がレギュラー争いに加わることが不可欠だ。



    横浜FC  早い切り替え カズにも注目

     J2最多、17の引き分けをいかに白星へと変えるか。前年10位からの巻き返しのポイントだ。樋口監督は前任の大宮と同じ攻撃的なスタイルを打ち出す。

     高い位置からの守備にこだわり、攻守の素早い切り替えも徹底。リスクを負っても相手ゴール前に選手を投入、得点力向上を狙う。

     助っ人は韓国人MF劉孝真のみだが、千葉から復帰の早川が最終ラインに安定感を与え、難波ら攻撃陣も粒ぞろい。「26人全員が戦力」と話す指揮官は、選手の新たなポジション適性や組み合わせも探る。開幕戦にリーグ最年長出場記録が懸かる三浦知にも注目だ。



    甲府  積極的な補強 戦術浸透が鍵

     昨季はスタートダッシュに失敗、1年でのJ1復帰はならなかった。オフには積極的に補強。藤田、石原、杉山らチームを支えてきた選手も円熟期に入り、戦力は整った。

     昨季は攻守で「高さ」が足りなかったが、FW金信泳、DFダニエルと長身選手が加入。中盤にはテクニックのあるマルセロ・ラバルテが入り、FWマラニョンを含め外国人選手が浮沈の鍵を握る。

     キャンプではダブルボランチの新システムをテスト。戦力が大幅に入れ替わったため戦術浸透が課題で、序盤をうまく乗り切ることがJ1再昇格への第一関門となる。



    岐阜  一気に若返り 90分走り切る

     J2加入2年目、昨季13位のチームに15選手が加わった。

     新戦力のほとんどが大卒ルーキーで、一気に若返りを図った。アグレッシブにボールを奪い、攻守の切り替えを速くすることをコンセプトに、チームづくりを進めてきた。「90分間走り抜くサッカー」を目指す。

     主将を任されたボランチの菅やエース片桐ら、これまでチームを支えてきた選手たちと、新加入選手との融合が、躍進のキーポイントだ。選手間の共通理解を深め、戦いを重ねる中で戦術を徹底していきたい。今季は「10位以内」を目標に掲げる。



    C大阪  守備的外国人 補強で安定感

     前評判が高かった昨季、リーグ2位の81得点をマークしながら4位に終わり、入れ替え戦にすら進めなかった。失点の多さという課題が明白だけに、守備的な外国人を中心に補強。大柄ながら俊敏に動ける金鎮鉉がGK、3バックで臨むDFにチアゴ、守備的MFにマルチネスが入って安定感が出てきた。

     日本代表MFの香川、乾を軸とした攻撃陣の迫力はJ1に匹敵する。3年ぶりに復帰した元日本代表FW西沢は昨年末に右足首を手術したが、開幕に間に合う見込み。若いチームに豊富な経験を注入するはずだ。昇格できる戦力は整った。



    徳島  最下位脱出へ 18選手を獲得

     各ポジションにベテランJ1選手を中心に18人を補強した。3年連続最下位からの脱出はもちろん、一気に上位を狙う。

     FWはポスト役の羽地、中盤もこなせる徳重らが入り厚みを増した。システムは流動的だが3トップを敷きそう。昨季J2ワーストタイの72失点を喫した守りも強化。GKを総入れ替え、元日本代表の高桑ら4人を獲得。最終ラインは三木ら新加入4人で固める。

     中盤も正確なロングパスを出せる青山を迎え、充実。2年目の美濃部監督は、攻守とも自ら仕掛けメンタルも前向きな「攻撃的サッカー」を今季も貫く。



    福岡  即戦力加わりJ1復帰狙う

     昨季はチームワーストタイの8位。今季こそJ1に復帰するため、即戦力を積極的に補強した。

     熊本からFW高橋を獲得したのは大きい。昨季はJ2得点ランク2位の19点。守備陣の裏への飛び出しは抜群だ。昨季66失点喫した最終ラインも、経験豊富な元日本代表DF田中誠の加入で安定感が増しそう。元U−21日本代表MF中村が抜けた穴は、運動量が豊富な攻撃的ボランチのブラジル人MFウェリントンに託す。

     昨年7月から指揮を執る篠田監督が目指すのは組織的な守備の構築。一丸となって上位をうかがう。



    岡山  豊富な運動量 3位以内照準

     発足5年で念願の昇格。豊富な運動量を土台に前線から激しくプレスをかけ、ボールを奪うと速攻につなげて上位進出を狙う。

     布陣は4−4−2。攻撃は昨季JFLベストイレブンの小林康と喜山の2トップが軸で、水戸から移籍のFW西野も好調。サイドハーフの川原や臼井、妹尾らがどこまでチャンスメークできるか。

     課題の守りは要のセンターバックにG大阪から植田を獲得。手薄なボランチやサイドバックも重点補強し、安定感を増してきた。手塚監督は「スタートダッシュで勢いに乗り、3位以内に入る」と意気込む。



    愛媛  ベテラン大木 仕上がり順調

     1けた順位が第一目標。昨季の39得点はリーグ最下位、決定力不足の解消が14位から浮上の絶対条件だ。

     前線は一昨年、期限付きでプレーしたFWジョジマールが完全移籍。21試合で8ゴールを奪った活躍が期待される。足元の技術が確かなベテランのFW大木も仕上がりはいい。

     中盤はダブルボランチの赤井と青野らが起点となり、ゲームをコントロール。MF江後の左サイドでの突破力も大きな武器になる。

     守備陣は新主将の三上が豊富な運動量で統率。新加入の柴小屋は187センチの高さを生かしセットプレーにも強さを発揮する。



    鳥栖  組織力が武器 中盤も底上げ

     昨季は6位。高い組織力を武器に最終盤まで昇格争いに加わり、天皇杯では初の8強入りで自信を深めた。3年目の岸野監督の下、攻守に連動したプレーでJ1昇格を目指す。

     得点源の藤田が抜け不安が残る攻撃は、サイドからの組み立てを強化。新加入の島田、磯崎、柳沢ら経験豊富な選手が軸となり、攻撃の幅は広がった。

     中盤は選手層が厚く、激しいポジション争いで底上げも進む。攻撃的な4−3−3の布陣も視野に、勝ち点の積み上げを狙う。守りは昨季同様、ラインをコンパクトに保って相手に攻撃の余裕を与えない。



    熊本  10位を目標に積極的な守備

     Jリーグ2年目の目標は10位。ヘッドコーチから昇格した北野監督は昨季の「積極的な守備」を継続しつつ、パス主体の攻撃サッカーへ進化を目指す。

     システムは4−3−3。昨季のチーム得点王FW高橋が抜けた一方でMF藤田、FW宇留野と実力者を補強した。活躍が期待される移籍2年目のFW中山が故障で出遅れたことが気掛かり。MF小森田をトップに据えるなど、新たな得点の形づくりを模索している。

     昨季リーグ最多タイ72失点の守備は、新戦力のMF石井が中盤の底に入り安定。ベテランの技を若手が吸収し底上げにつなげたい。

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